「2012」オフィシャルサイト[
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超話題作、この冬のイベントムービー 公開前から、今年最大の問題作、ラジー賞間違いなしなんて揶揄されることも少なくない映画「2012」を観てまいりました。アメリカでも公開前ということで、試写会でこんな体験はじめてというレベルの入場規制がありました。携帯電話やデジタルカメラなどを預けさせられるのはもちろん、かばんの中身チェック、そして最後はなんと「金属探知機」、演出として「なーんちゃって」でやってるのあかと思いきや、ポケットに入ってたキーホルダーとキーの束が見事に反応しちゃいました。制作費2億ドルですから、興行収入でそれを取り戻すために、盗撮&違法コピーなんかに足をひっぱらせないぞという不退転の決意を感じさせました。
あの「インディペンデンス・デイ」と同じローランド・エメリッヒ監督作品ということで予算を湯水のようにつぎ込んだVFXによる映像がすごい。トレーラーで使われている地割れから車が逃げるシーンなんて・・・あんなハイライトを公開前から見せちゃっていいの?と本編を見る前は心配していましたが・・・序の口。あのクラスの驚愕映像が次から次へとでてくるので、トイレさえしっかりすませておけば(これ大事)、2時間38分があっという間。ドラマの内容は「インディペンデンス・デイ」同様、荒唐無稽なストーリはこれはまじめにやってるのか?自虐ネタでやってるのか?ってぐらいの展開ですので、評論家筋から評価が高くもらえるはずも無いものではあるのですが、それでもお涙頂戴シーンではしっかり泣いてる自分がおりました。「インディペンデンス・デイ」だって結局はカルト的人気で何度もテレビで放送され、そのたびに某大型掲示板には専用のコーナーができて盛り上がると噂に聞きます。タコみたいな宇宙人はでてこないし、大統領が戦闘機を操縦してUFOを撃墜するクラスのお馬鹿展開を覚悟してたので、ずいぶんまとだったという印象。種の保存方法として選んだ手段もてっきりあの大きなあれがあれしてどっかへぼーんなんて期待していたのに地味な展開で拍子抜けしました。しかし、こんなにお金使って馬鹿馬鹿しいことを本気でできるのって、やっぱりハリウッドしかないんだなと実感。「インディペンデンス・デイ」や「デイ・アフター・トゥモロウ」などのエメリッヒ作品だけでなく前述の「ディープ・インパクト」や「アルマゲドン」そして「タイタニック」などの大作パニックムービーへのオマージュ/パクリ/ネタ使いがそこここにあって、「集大成にしたい」という意気込みは感じました。興行収入で採算割れしてもソフトで商売できそうだし、ソニーピクチャーズ系は自社系列のテーマパークが無いのが残念ですが、どこかで「2012ライド」なんてアトラクションができたら絶対自分は足を運ぶけどな!映画「2012」公開されたら1800円払ってもう1度あの映像を今度は「はらはらどきどき」することなく、落ち着いてしっかり詳細まで見てきたいななんて思わせてくれました。
日本では11月21日から公開になります。
ただし、あまりにも映像がリアルすぎるのでお子様のご鑑賞にはご注意が必要。現実とフィクションの区別が付かない年齢の子供は、人もどんどん死んでいく話ですし、トラウマになる可能性すら感じます。アメリカではPG13ですから13歳以下は子供だけの入場は規制されているほどです。日本ではどうなるんだろう?俳優にお金をかけてない中、この人がブレイクしそう? VFXにお金をつぎ込んだ分、俳優には金を使わないことを徹底していました。うん千万ドルのギャラやインセンティブを求めるような俳優の出演は皆無。それでも俳優の裾野の拾いハリウッドですから、演技ができちゃう人はごろごろその辺にころがってるわけですね。主演のジョン・キューザックは芸能人一家に生まれたため子役からはじまって長いキャリアを積んだ安定感のある役者さん。カリズマ性皆無のかわりにハリウッド的に素性がしっかりしている役者だけに大作の撮影中に何か問題起こして降板、大金をどぶに捨てるような撮影のしなおしなんてトラブルを起こす可能性ないなんてところが最大の起用理由になってるかもしれません。ルックスなんてなんちゃってニコラス・ケイジ風で、ニコラス・ケイジがずっと主演はってられる理由もそこかもねなんて思いつつ見ておりました(ふたりは「Con Air/コネ・エアー」で共演してました)。なんちゃってといえば娘役はなんちゃってダコタ・ファニング[
アダムとのミスマッチングな2ショット発見]、大統領役は「ディープ・インパクト」で黒人が大統領役をやったインパクトで話題をさらったモーガン・フリーマンのなんちゃって。今や現実にオバマ大統領だったりするわけですが。そして大統領の若き科学アドバイザーはオリバーつながりでなんちゃってチャーリー・ヤング(なぜかここだけ役名)。オリバーというのは日本でもおなじみドラマ「ホワイトハウス/The West Wing」でホワイトハウスの顧問弁護士オリバー・バビッシュを演じたオリバー・プラットのことで、今回は首席補佐官役。ドラマのイメージのせいでホワイトハウスの中にいることに違和感がないし、逆にそこを利用して、彼をホワイトハウスのアイコンとしてホワイトハウスらしく見せるための演出にひと役買っております。
俳優に超メジャーどころを使わなかったのは「インディペンデンス・デイ」同様なわけですが、あの映画によってウィル・スミスが大ブレイクしたわけですから、今回はこの映画から・・・と思い返してもメインキャラクターでは思い浮かばないな。大きな役ではないけどアントノフの操縦シーンと着陸シーンで、見せ場を作ってもらったサーシャ役(名字すらない)のジョアン・アーブがこの映画をきっかけにというわけではなく、次にブレイクしそうな俳優さんかな?ドラマ「アントラージュ」を見てた人は、兄貴のジョニーのほうがベガスでお気に入りにしてたマッサージ師で、あまりにもひいきにされたものでお気に入りの方向性を間違って、これは顧客に応えなきゃいけないと勘違いした役としてけっこう印象に残っているんじゃありませんか?[
YouTube]。実はこの秋からアメリカABCはじまったばかりドラマシリーズ「Eastwick」(あの「イーストウィックの魔女達」ドラマ化)でレギュラーを掴み、このルックスですからメイン視聴者層のご婦人方のハートをがっちりキャッチしていると話題に・・・ドラマが途中でぽしゃらないかぎり、一気にきそうです。
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posted by Alex at 16:23| 大阪 ☁|
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