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2008年05月16日

アンドリュー・ロイド=ウェバー

「キャッツ」「オペラ座の怪人」で知られるスーパーソングライター
 クリスティ・リー・コックのお別れインタビューで触れられていましたが、今シーズンのアメリカンアイドルにメンターとして登場予定のアンドリュー・ロイド=ウェバー(アンドリュー・ロイド=ウェッバー)について、自分用の備忘録も兼ねてご紹介しておきます。
 アンドリュー・ロイド=ウェバーは「Sir(男爵)」の一代爵位を持つイギリス人作曲家で御歳60歳、70年代から80年代に手がけたミュージカル「キャッツ」、「オペラ座の怪人」などが世界各地でロングラン記録を樹立するなど大ヒットし、名声を築きました。そこから生まれた「メモリー」や「ミュージック・オブ・ザ・ナイト」「泣かないでアルゼンティーナ」といったナンバーはミュージカルを離れて多くの歌手が歌うところとなりスタンダードナンバーとしても知られていますので、ミュージカルを見たことがない方にもどこかで耳にしたことがあるはず。「ジーザス・クライスト・スーパースター」「オペラ座の怪人」「エビータ」といった代表作は映画化されました。



代表作品
「ジーザス・クライスト・スーパースター/Jesus Christ Superstar」
 1970年、当初はロックオペラとしてレコード化、聖書を題材にしたドラマティックなストーリー性とイアン・ギラン、イボンヌ・エリマンなど人気ミュージシャンの起用が功を奏しビルボードで1位を記録、翌年にはブロードウェイでステージ化され大ヒットし、さらに1973年には映画化されました。映画は全編にわたってイスラエルの死海周辺でロケが行われ撮影されたことも評判となりました。
 キリスト最後の7日間を描きイエス・キリストやユダ、マグダラノ・マリアが登場する大胆なプロットは敬虔なクリスチャンやユダヤ教徒を中心に反発を招き議論を呼びましたが、この作品はアンドリュー・ロイド・ウェバーの名前を世界に知らしめた出世作。
 「I Don't Know How to Love Him」は多くのシンガーにカバーされミュージカルを離れて愛されています。
Jesus Christ Superstar (Original London Concept Recording)Jesus Christ Superstar (Original London Concept Recording)
Amazon/試聴あり Andrew Lloyd Webber - Jesus Christ Superstar (UK 1996) [Remastered]

Jesus Christ Superstar: The Original Motion Picture Soundtrack AlbumJesus Christ Superstar: The Original Motion Picture Soundtrack Album
Amazon/試聴あり HMV/試聴ありicon TowerRecord


「エビータ/Evita」(1976)
 アルゼンチンの国民的英雄エバ・ペロン大統領夫人の波乱の人生をミュージカル化した作品。特にバルコニーからエバ・ペロンが国民へ直接訴えかける映画を象徴するシーンで歌われる「泣かないでアルゼンティーナ/Don't Cry for Me, Argentina」は人気ナンバー。
 映画化の噂は何度もでてきては消えてを繰り返しましたが、初演から20年たって1996年にオリバー・ストーン監督、マドンナの主演で制作された映画は皆様の記憶にも新しいのではないでしょうか?また映画制作にあたって新たに書き加えられた「You Must Love Me」はオリジナル楽曲部門でアカデミー賞に輝きました。マドンナがエヴァ・ペロン役にふさわしくないとしてアルゼンチンではボイコット騒動まで起きましたが、私はアントニオ・ヴァンデラスが歌ったのがびっくりでした。
Evita: Music From The Motion PictureEvita: Music From The Motion Picture
[YouTube] Amazon/試聴あり HMV/試聴ありicon TowerRecord/試聴あり 楽天ダウンロード Madonna - Evita


「キャッツ/Cats」(1981)
 「キャッツ」は都会の片隅でたくましく人生を横臥する猫たちが主役という人間が一切登場しない常識を破るプロットと大掛かりなセット、スタイリッシュなコスチュームとメイクが大変な話題となり社会現象となりました。ロンドンのウエストエンド、ニューヨークのブロードウェイ、そして日本など世界各地でロングラン記録を樹立、日本では東京で現在も公演数記録を更新中というお化け作品。「Memory」はミュージカルを離れバーブラ・ストライサンドやバリー・マニロウといった実力派シンガーがレコーディング、日本でも石川ひとみが歌って話題になりました。
Selections From Cats (1982 Original Broadway Cast)Selections From Cats (1982 Original Broadway Cast)
Amazon/試聴あり HMVicon TowerRecord/試聴あり 楽天ダウンロード Original Broadway Cast of "Cats" - Selections from "Cats"


「スターライト・エクスプレス/Starlight Express」(1984)
 猫を主人公にした「キャッツ」の世界的ヒットに味を占めたロンドンチームが今度はおもちゃの電車たちに命を吹き込み、出演者達がローラースケートを履いてスピード感あふれるステージで観客の度肝を抜きました。
Starlight Express [Original Cast Recording]Starlight Express [Original Cast Recording]
[YouTube] Amazon/試聴あり HMV/試聴ありicon TowerRecord/試聴あり From: Starlight Express - Highlights from Starlight Express


「オペラ座の怪人/The Phantom of the Opera」(1986)
 世紀末のパリ・オペラ座を舞台にした同名小説をミュージカル化した作品。1986年のロンドン公演を皮切りに世界各地で「キャッツ」が樹立したロングラン記録をさらに更新するなど大ヒット。オリジナルキャストのマイケル・クロフォードやサラ・ブライトマンを世界的スターへと押し上げました。特にこのミュージカルはアンドリュー・ロイド=ウェバーの二人目の妻となるサラ・ブライトマンのために制作されたとも言われており、ファントムがクリスティーヌをプリマへと仕立て上げたように、このミュージカルでロイド=ウェバーがサラ・ブライトマンを世界的な歌姫へ押し上げることに成功するという2つの物語がこのミュージカルの成功によって交錯しました。ファントムが歌う「Music Of The Night」、クリスティーヌの「Think Of Me」、ラウルとクリスティーヌの「All I Ask Of You」など、美しいナンバーはどこを切っても泣きのメロディーが溢れていてミュージカルの枠を超えて愛されています。
 2004年に映画化されるとファントム役のジェラルド・バトラーについて賛否が分かれファンの間で大激論となったことも…すでに懐かしく感じます。
The Phantom of the Opera (Original 1986 London Cast)The Phantom of the Opera (Original 1986 London Cast)
Amazon/試聴あり TowerRecord 楽天ダウンロード Original London Cast - Phantom of the Opera

The Phantom of the Opera [Original Motion Picture Soundtrack]The Phantom of the Opera [Original Motion Picture Soundtrack]
[YouTube] Amazon/試聴あり HMV/試聴ありicon TowerRecord


「サンセット大通り/Sunset Boulevard」(1993)
 1950年に公開された同名の映画をモチーフに制作されたミュージカル。しがない脚本家がスクリーンへの復帰を夢見るかつて大スターだった女優の豪邸へ転がり込むこんだことで始まる愛憎群像物語…とはいっても私はバーブラ・ストライサンドの「As If We Never Said Goodbye」と「With One Look」でしか知らないわけですが。
Andrew Lloyd Webber's Sunset Boulevard [Deluxe Edition]Andrew Lloyd Webber's Sunset Boulevard [Deluxe Edition]
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フィギュアスケートファンにも愛されるロイド=ウェバーの世界
 日本では劇団四季が積極的にアンドリュー・ロイド=ウェバーの作品を日本で上演していますので、それによってミュージカルの魅力のとりこになった方も多いと思いますが、個人的にアンドリュー・ロイド=ウェバー作品に親しむきっかけとなったのは実はフィギュアスケートを通じてでした。はっきりと記憶しているのは、1988年のNHK杯が第10回記念として、プロスケーターのブライアン・ボイタノさんをゲストに招いて、3日目と4日目に特別エキシビションが行われました。そこで彼が使った曲が「オペラ座の怪人」の有名なアリア「Music Of The Night」でした。ボイタノのスケーティングが素晴らしかったこともあり録画したビデオを何度も何度も繰り返し見ているうちにすっかり歌のファンにもなり「オペラ座の怪人」のオリジナルキャスト盤をCDで購入し、初めてアンドリュー・ロイド=ウェバーという名前を意識するようになりました。オリジナルキャスト盤で歌声を聞かせているマイケル・クロフォードのファンにもなり、またサラ・ブライトマンの名前をはじめて知ったのもこのCDでした。残念ながらこのCDは神戸で震災にあったときに割れてしまいましたが。その後、マイケル・クロフォードのCDやサラ・ブライトマンのCDを購入して補完しました。その後も「オペラ座の怪人」はフィギュアスケートで使われてきましたが、特に2004年に映画化されて注目が集まったことによりアイスダンスのドロビアツコ&ヴァナガス組を皮切りに、ペアのパン&トン組、女子シングルのキーラ・コルピ選手、そして男子シングルの高橋大輔選手とトップスケーター達がこぞってこのテーマを滑りました。シングルではボーカルの使用が禁止されいますので、映画盤サウンドトラックとともに2005年にアンドリュー・ロイド=ウェバーが監修しオーケストラバージョンにアレンジされたアルバム「Phantasia」(こちら/試聴あり)の音源が大変重宝されました。
 「キャッツ」のというよりロイド=ウェバーの代表曲ともいえる「メモリー」は伊藤みどりさんがアイスショーで滑ったのを覚えている方も多いはず。「キャッツ」そのものをテーマに猫のコスチュームで登場したヤマグチ&ガリンドウ組のエキシビションも懐かしいですし、競技でというと1992年のアルベールビルでミシンコーチが珍しく女子スケーターについていていたラチコーワ選手がキャッツ風の衣装でオーヴァーチュアを使って滑りました。これは広島のNHK杯でも生で見ていたはずなのですが…そこまでは記憶になくて。
 「ジーザス・クライスト・スーパースター」もゴルデーワ&グリンコフ組がプロに転向してすぐに滑りましたし、アイスダンスのロバチェワ&アブルブフ組が、日本選手でも鍵山選手が滑っていたのが懐かしいです。
 さらに「スターライト・エクスプレス」はローラースケートをミュージカルに取り入れた企画でしたので、フィギュアスケートにはぴったりです。日本のローカル大会でこの曲を使ったスケーターをよく見ましたし、記憶がおぼろげなのですが、八木沼純子選手がカルガリーで使ったのではなかったでしたっけ?「キャッツ」と同じでヤマグチ&ガリンドウ組がエキシビションで2両連結のスターライト・エクスプレスをかわいらしく再現してくれたこともありました。このミュージカルにインスパイアされたスタイルでパフォーマンスしたのが日本で社会現象となった光GENJIだった(デビュー曲はそのまま「スターライト」でしたっけ?)というのも日本人にとっては懐かしい思い出ではないでしょうか(世の中には「光GENJI」を知らない世代の人たちもいっぱいいるんですよね?遠い目)。
 こうして、いろいろな形でミュージカルファン以外の人々、特にフィギュアスケートファンにはアンドリュー・ロイド=ウェバーの音楽が刷り込まれているはずです。

タレントコンテスト
 もともとミュージカルのオーディションスタイルをそのまま番組化したとも言えるアメリカンアイドルに代表されるタレントコンテスト番組ですが、アンドリュー・ロイド=ウェバーもアメリカンアイドル形式の番組にイギリスでジャッジとして出演(イギリスだからX-ファクター形式とでも言いましょうか)しています。しかも自らの新作ミュージカルの宣伝を兼ね、新作出演を優勝者へのご褒美にした番組構成になっていて、BBCで「How Do You Solve a Problem Like Maria?」[YouTube]「Any Dream Will Do」[YouTube]に続く3シーズン目の「I'd Do Anything」[YouTube]が現時点でオンエア中。ちなみに、このシリーズには日本でもオンエアされた人気ドラマ「ドクター・フー」に出演していたジョン・バロウマンさんもジャッジとして活躍しているのだとか。そんなことから大御所ではあってもアメリカンアイドルへの出演も意外にスムーズに決まったのではと思われます。

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posted by Alex at 20:01| 大阪 ????| Comment(5) | TrackBack(0) | evergreen (音楽全般) | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
アンドリュー・ロイド・ウェーバー・ウィーク、超楽しみですよね!

「サンセット大通り」が大好きで、パティ・ルポン盤とかグレン・クロース盤とか買い込んで聞いています。バーブラ主演で映画化が一番の望みなんですけど、無理ならグレンでもいいので(って失礼)スクリーンで見たいですねぇ。

そしてジョン・バロウマン!
ここでお名前が出てきたのが嬉しいです。実はコール・ポーターの伝記映画で見かけて、その後ロイド・ウェーバー集やコール・ポーター集等を作っている事を知って今一番探している人なんです。新譜販売店でもないし、もちろ中古もないし、こうなったらそろそろネットで…なんて思っているところでした。
Posted by Suzu at 2008年05月16日 23:39
Alexさん、こんにちは。
こちらはもう今週2トップとなってしまって来週のフィナーレを待つばかりとなりました。

ロイド・ウェーバーの週はなかなか興味深かったですよ。お楽しみに!
ランディは一番むつかしい週って言ってたような気がします。

ロイド・ウェーバーは前に書いたかどうか『GREASE』のオーデション番組の
審査員にも何度か出てました。

ただ私は4人になる週と3人になる週を見てませんので(インフルエンザとCSOI)
またこちらを楽しみにしています。

後1週で終わってしまうなーと思うのも束の間、その週から『ダンス・アイドル』
始まりますし翌週から『カナディアン・アイドル』もやります。
CMを見ると今年は『ダンス・アイドル』のカナダ版もやるようです。
何処までも追いかける?カナダ・・・(笑)
Posted by sugarmaple at 2008年05月17日 01:41
AIのロイド・ウェバーWeek楽しかったです!
Suzuさん
こんばんは!
バーブラ主演のミュージカル映画、最後の最後に(と言っては失礼かな?)作ってもらいたいですね。
ジョン・バロウマンさんのCDを日本で探すとなると苦労しそうですね!昔、よくお世話になってた「ME TELLY & ICE CREAM」というブログでよく話題になっていたんですよね。ブログの更新がとまっちゃったので残念に想っていたのですが、私もここでAny Dream Will Doの話につながることになるとは!と驚いています。

sugarmapleさん
こんばんは!
カナダ版のSo You Think You Can Dance!ですか。カナダってアメリカのことが大好きなんですね。そして本家の新シーズンはもうはじまるんですね。日本では秋ごろかな?きっと。
AIはだんだん終わりが近づいてきて淋しさいっぱいです。
Posted by Alex at 2008年05月17日 21:48
Alexさん こんにちは。

ジョン・バロウマンはドクターじゃないですよ!キャプテン・ジャック・ハークネスですよ〜。

母がファンなのでサラ・ブライトマンナンバーはよく聴きました。(今は新しいのを聴く事が多いので過去形。)
ロイド・ウェバーについて知り出したら「あ、聞いた事ある」「あ、あれも」「あ、これも」というのがいっぱいでした。
オペラ座の怪人の映画も映画館で観ました。オリジナルに馴染みが無いので、わたしはジェラルド・バトラーの歌も大丈夫でした。それより映像の作りの方が気になったかなー。

光GENJIがスターライト・エクスプレスにインスパイアされていたとは全く知りませんでした。(といっても光GENJI自体おぼろげな記憶しかないのですが。)
なんでローラースケートなんだろうと思ったような憶えがあります。

AIロイド・ウェバーWeek、これからじっくり観るので楽しみです!
Posted by ピーナッツ at 2008年05月17日 23:41
ピーナッツさん
こんばんは!
げ!自分はずっと2代目ドクターがバロウマンだとばっかり思い込んでいて、どうも雰囲気が違うなと混乱しておりました。早速訂正せねば。
「オペラ座の怪人」自分も映画は映画で楽しめたのですが、歌だけはマイケル・クロフォードやサラ・ブライトマンをずっと聞いていたので少し違和感を感じてしまいました。
>>AIロイド・ウェバーWeek、これからじっくり観るので楽しみです!
コンテスタンツによってパフォーマンスには差がありましたが、ロイド・ウェバーさんが曲についていろいろ話しているシーンなども興味深く、全体的に楽しめました。
Posted by Alex at 2008年05月18日 00:24
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