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2007年11月18日

GPS第4戦 エリック・ボンパード DAY2 男子シングルフリー

グランプリシリーズ フランス大会
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 カナダのパトリック・チャン選手が堅実な演技で2位から逆転優勝。2位には故障明けで出場も危ぶまれたロシアのセルゲイ・ヴォロノフ選手が入るなどフレッシュな表彰台の顔ぶれとなりました。SP1位で優勝の期待が高かった地元フランスのアルバン・プレオベール選手が3位でした。中庭健介選手は7位。

男子シングル 最終結果
1 Patrick CHAN CAN 214.94点 2位 1位
2 Sergei VORONOV RUS 208.91点 4位 2位
3 Alban PREAUBERT FRA 207.10点 1位 3位
4 Kevin VAN DER PERREN BEL 204.75点 3位 4位
5 Ryan BRADLEY USA 191.32点 7位 5位
6 Tomas VERNER CZE 189.37点 8位 6位
7 Kensuke NAKANIWA JPN 177.61点 5位 7位

男子シングル フリー
1 Patrick CHAN CAN 144.05 TES72.85 PCS72.20 -1.00
2 Sergei VORONOV RUS 140.21 TES71.71 PCS68.50
3 Alban PREAUBERT FRA 134.40 TES67.90 PCS67.50 -1.00
4 Kevin VAN DER PERREN BEL 134.15 TES70.95 PCS64.20 -1.00
5 Ryan BRADLEY USA 132.19 TES70.69 PCS61.50
6 Tomas VERNER CZE 132.14 TES65.74 PCS67.40 -1.00
7 Kensuke NAKANIWA JPN 114.91 TES58.91 PCS56.00

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予想/期待と違う方向に…
 ブライアン・ジュベール選手欠場で混戦は予想されましたが、それでも安定して4回転の跳べる選手が何人かいましたので、難度の高いジャンプでの戦いになるかと予想していましたが、その一方でミスの多い大会になるかもという危惧もあり、どちらかというと後者の傾向となり、堅実にできるジャンプでまとめた選手が上位にという少し残念な結果に。若い選手の健闘が素晴らしかっただけにベテラン勢の今後の奮起に期待したいところです。

 1位のパトリック・チャン選手は16歳とは思えない落ち着いた試合運びでフリーでも高得点で1位。最後に珍しいスピン途中での転倒があったようですが、トリプルアクセルを含む5種類6回のトリプルに成功、ダブルになったサルコウを含めてマイナス評価はなし。スピン、ステップでも+2の評価をつけるジャッジが多く、新採点の寵児ぶりを発揮。転倒したスピンの得点がまったくカウントされなかったためスケートアメリカで記録したパーソナルベストは更新できませんでしたが、それでもPCSはさらに点数を伸ばしてきてSPとの合計得点ではパーソナルベストを更新、見事グランプリシリーズ初優勝。ジュベール選手欠場などの運もあったとはいえ、16歳での優勝は男子では記憶にないので、調べてみるとエフゲニー・プルシェンコ選手が15歳でスケートカナダ優勝、11月の誕生日をはさんでさらに16歳でロシア杯、NHK杯で優勝というお化け記録がありましたが、天才アレクセイ・ヤグディンですら初優勝は17歳だということも考えると、今シーズンの飛躍には驚かされます。会見で「SPの2位より下がらないようにがんばった」と語った無欲の若者にベテラン勢はしてやられました。
 2位はロシアの若手(といっても気がつけば20歳ですか)、セルゲイ・ヴォロノフ選手がフリーでトリプルアクセルを2回成功させてこちらもうれしいグランプリシリーズ初表彰台。リレハンメル五輪の金メダリスト、アレクセイ・ウルマノフさんがコーチということで期待が高かった選手ですが、今シーズンは怪我でスケートカナダを欠場、この大会も直前まで出場が危ぶまれていましたが、今大会終わってみればSP、フリーの両方でパーソナルベストを更新する大活躍。本人も予想外だったらしくこの結果について会見で「SUPER!」というかわいい表現で驚きおあらわしました。また、この結果で今後もハードなトレーニングに耐えられると語る姿は「若者」らしいですね。ジュニア時代から4回転にも挑戦していますし、将来が楽しみです。怪我の影響か、右足のトウをつくルッツジャンプとフリップジャンプを入れないという苦しい構成でしたが、成功させたジャンプには加点がしっかり取れていて、基本ができていることの大切さを1-2位両方の選手から感じることができました。
 3位はアルバン・プレオベール選手、果敢に4回転に挑戦し、成功させ、加点も取り、トリプルアクセルも2回入れるという攻撃的な構成で攻めのフリーを滑りましたが、得意なはずのフリップジャンプで転倒、後半のループでは本人もスタミナ不足と語っていますが1回転になってしまいました。やはり難しいジャンプを多く入れるとペース配分が厳しくなりますね。ルール変更の影響かスピンで以前ほどレベルが取れなくなったことや、PCSの伸び悩みが影響してフリーはボロのフ選手にも負けてまさかの3位。本人は「演技内容には満足、自信になった」と語っていますが、心中は悔しい3位となってしまったのではないでしょうか?スケートアメリカの時もSPのインパクトに比べて、吸血鬼を演じたフリーの印象が薄かったかなとおもったのですが、同じモロゾフ振り付けの先シーズンの「マスク」が素晴らしかっただけに、ヨーロッパ選手権へ向けて課題を残す結果となりました。

 個人的に残念だったのは4位のケヴィン・ヴァンデル・ペレン選手。ブライアン・ジュベール選手欠場で大きなチャンスがめぐってきたと期待したのですが、SP、フリーの両方で4回転ジャンプを回避。フリーでSPでは回避したトリプルアクセルを成功させたのだけは救いでしたが、優勝どころか表彰台も逃し、ファイナル出場も微妙な位置となってしまいました。スケートカナダは公式練習から好調が伝えられていましたが、今回は公式練習のレポートが少なく、もしかして調子そのものを落としていたのかもしれません。一方で先シーズン大きな課題となっていたスピン、ステップでのレベル取りについてはスケートカナダに続いてがんばりをみせ、詳細を見ると男子で唯一、SPで3つのスピンでレベル4を取るなど、イメージを一新、ユーロ、ワールドへ夢がつながるグランプリシリーズになったのはファンとしてはうれしいです。

 中庭健介選手は4回転に挑戦しましたが着地でバランスを崩すなど、SPに続いてジャンプに不安定なところがでてしまい7位でした。今季は日本男子の世界選手権出場枠は3つですので次のNHK杯では活躍してアピールして欲しいと思います。
 エントリーの段階では多くの4回転ジャンパーがそろい、これ新時代の男子の大会となるかと期待しましたが(振り返ってみればソルトレークの頃はそれがあたりまえでしたが)、4回転を成功させ加点をもらったのはアルバン・プレオベール選手と、ライアン・ブラッドリー選手の2名にとどまる意外な結末となりました。

採点を見るのと映像を見るのとでは…
 昨夜、実はスカパー!で中国杯の男子SPの模様を見ていたのですが、採点詳細を見ているときには点数の出方などに納得できず、またミスの多いSPだったなという印象を持っていたのですが、映像で見るといろいろと納得。特に上位3人はジャンプでミスがでてしまったステファン・ランビエール選手を含めて点数が高いのも納得。楽しめた大会で本日のフリーの放送も楽しみです。このフランス大会についても映像で見るとまた違った感想を持つのかもしれません。今夜の地上波の放送、何人男子が放送されるかは疑問ですが、楽しみなことには変わりありません。

グランプリファイナル争い
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 グランプリファイナルの出所湯枠6を争うポイントですが、現在のところパトリック・チャン選手とエヴァン・ライサチェック選手が26ポイントでファイナル進出を決めています。これにスケートアメリカ優勝でNHK杯出場予定の高橋大輔選手と、中国杯優勝でロシア杯出場予定のジョニー・ウィアー選手がほぼファイナル進出を確実にしていますので残る2つのポストを争うことになります。1試合終えて11ポイントで並ぶステファン・ランビエール選手とジェフリー・バトル選手が次戦ロシア杯で直接対決、2位以上になればファイナル出場濃厚になります。また彼らに続いて9ポイントで並んでいるスティーブン・キャリエール選手とセルゲイ・ダビドフ選手はNHK杯で直接対決。NHK杯は高橋大輔選手の実力が突出していますので、この二人の優勝がかなり厳しいことを考えると2位になってケヴィン・ヴァンデル・ペレン選手とのタイブレークに持ち込みたいところではないでしょうか。

1.パトリック・チャン選手 26 終了
2.エヴァン・ライサチェック選手 26 終了
3.ケヴィン・ヴァンデル・ペレン選手 22 終了
4.アルバン・プレオベール選手 18 終了
5.ジョニー・ウィアー選手 13 次戦はロシア杯
6.高橋大輔選手 13 次戦はNHK杯
7.ブライアン・ジュベール選手 13 終了

11.ジェフリー・バトル選手 11 次戦はロシア杯
12.ステファン・ランビエール選手 11 次戦はロシア杯 
13.スティーブン・キャリエール選手 9 次戦はNHK杯
14.セルゲイ・ボロノフ選手 9 次戦はNHK杯

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この記事へのコメント
今大会の放送では、解説の佐野さんとみどりさんがとても良かったですね。実績を残してきた方達だから当然ですが(みどりさんの昔の映像が流れたりしたからかも)競技に対する熱い思いが伝わってくる、そういう実況でした。

ジュベールの不在が、選手にここまで心理的な影響を与え、戦い方を変えてしまうとは思いませんでした。ある意味、やっぱり?
その中で、プレオベール選手がトータル3位で、キチンと存在感を示し、フランス大会の面目を保った気がします「お疲れさま」…なんてテレビの画面につぶやいたりして(笑)。しかし何と言っても、チャン選手とヴォロノフ選手が素晴らしかったですね!
ヴォロノフ選手がここまでやるとは思いませんでした。美しくて完成度が高い印象、この容姿で美しいジャンプを決めると、とても見栄えしてずるいなあなんて。あれ?でもルッツ、フリップは?スコア見ましたがやっぱり入ってない…そうか、ケガのせいなんですね。ワールドで戦うには、ここに4Tが入ったとしても、ちょっと弱いような気がしますが。
チャン選手は、大会ごとに表現力が増してきた感じがします。ジュニアの時も素直な美しいスケートでしたが、ややおとなしめだったのが、見る見るうちに華が備わってきてすごい伸び方ですねえ。私も2005-6シーズンの織田選手を思い出しました。今回のFPは、音楽との調和が素晴らしくて芸術性も高く評価されたようですね。そこは浅田選手を彷彿とさせます。
でもクワドなしで今後はどうなのだ?…でも、まだ17才なんですよねえ、クワドで手こずっても、スランプ来ようが、バンクーバーまでには何とでもなりそう…に見えるのは私だけではないと思います。なにがすごいって、今回の結果より、ものすごく将来性を感じさせるところですね。

ヴェルネル選手は残念な結果でしたが、100%近い力を出せれば、やはり優勝に近かったのは彼かなと思いました、と同時に十分あり得る結果だとも。不調の原因はわかりませんが、出来不出来の差が大きく、期待されながらも実力を発揮できない数年前の高橋選手のような…トップ選手としての器がまだ育ってないのでは?今季が試練のシーズンになったとしても、少し長い目でみれば必要なのかもしれませんね。意味不明な衣装はともかく(笑)見てて飽きないスケートはさすがだと思いました。
Posted by ニルギリ at 2007年11月19日 12:15
ニルギリさん
こんばんは!
競技者として、そして選手を見守る保護者のような目線でも語っているのでとても暖かいものが伝わってきます。

ジュベール選手の不在…逆にここのところのジュベール選手の存在の大きさに気づかされました。風邪ではなくてウィルス性の病気という報道になっていますので心配ですが、ユーロでまたジュベール不在となると…ケヴィンやトラの人もまたやらかしそうで、ぜひでてきてびしっと気合入れて欲しいですね。
プレオベール選手はその中で4回転もがんばって最後をきっちり締める演技をして立派でした。ホスト国の選手としてジュベール選手に代わって自分が盛り上げねばという責任感のようなものを感じさせました。
チャン選手、将来性が本当に怖い。ただ心配なのはスピードがあるのにジャンプはタイミングでなくからだのばねを使って飛ぶタイプの選手のようなので、体への負担が心配です。体が大きくなるのと同時にしっかり力をつけて怪我をしないような体作りをして欲しいと思います。
Posted by Alex at 2007年11月19日 20:27
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