「エバーウッド」のシーズン2を放送して欲しくて、スパードラマTVのありとあらゆるアンケートに答えつつ「シーズン2放送してください」と書いていたらどれかの懸賞にひっかかったらしく、映画「グッドシェパード」の鑑賞券をいただいたのは先月…めざましテレビなどでマット・デイモン来日のニュースもあったので、そこそこ映画もヒットしてるんだろうと安心していたら、マット様は次の「ボーン」シリーズの3作目のプロモーションだったらしく「グッド・シェパード」はあえなく2週間でロードショーが終了。本当は土曜日に全日本のチケットが無事取れたらそのあとにゆっくり見ようなんてプランだったのですが、男が一人でいっても安全な映画館での公開(いえ、どこも安全ですけどね
マット・デイモン Who?
デ・ニーロが監督というのも映画に本人がでてきて「そういえばそうだったかも…」なんて気づいたぐらいで、映画についてはマット・デイモンが主演しているぐらいの情報しかなく見てきたのですが、宣伝文句やそこにかかれているあらすじなどは結構なネタバレになっていたので何もしらなくてよかった。
ケヴィン・コスナーの「JFK」を見ている方になら「JFK」を逆側から描いた物語と説明すれば分かってもらえるでしょうか?「グッド・シェパード」には大統領の暗殺までは描かれていませんが、アメリカの諜報機関がどのような過程で生まれ、そこでどのようにCIAに発展していくか、それをキューバ革命を牽制する「秘密工作」が失敗した原因となった情報漏えいがどこから起きたのかという謎解きを軸に、時間を行き来しながら描き、マット・デイモン演じる冷静沈着な諜報員がいつのまにか家族も巻き込んで時代に翻弄される物語。でよろしいでしょうか?あまり日本人には馴染みのないキューバ問題がクリアになって、この後で「JFK」を見ると非常によくわかるなと思いました。「ケネディ大統領の暗殺」に比べて「ビックス湾事件」では地味になってしまうのは仕方のないところでしょうか。
基本的に実際にあった戦争や事件を題材にしながらも登場人物はすべてフィクション。フィクションだったらもっと登場人物に魅力ある人が多くてもとドラマとしても物足りないですし、何かメッセージを打ち出すには、敵を過大評価することによって存在意義を発揮する諜報機関の矛盾やそこに連なってくる軍需産業などの利権というあたりを盛り込みたくて盛り込めなくてみたいな消化不良感が残り、イラク戦争を評価しなければならない「今」作る映画としては中途半端だなと思いました。
特に気持ち悪い秘密結社のくだりが増長で、秘密結社の絆を結ぶのがメンバーのそれぞれの秘密の共有っていうのでは納得しづらい。「Skull and Bones」というのが実在する秘密結社でジョージ・ブッシュ大統領もメンバーだったことは有名な事実らしく(なんと3代続けてという肝の入りよう)、先にあげた中途半端にしか描けなかったところをここで分かってくれということなのでしょうか?それより最近のマット・デイモンって「あなた誰?」ってぐらい、業界で異常に盛り上げようとしていません?それこそ裏になにか秘密結社が動いているのかと疑いたくなります。「ハリウッド俳優の出演料当たり興行収入」などという統計で1位になったりしていますが、これはブラッド・ピットなどの超大物とくらべるとギャラに割安感があるのも手伝っていますし、この1−2年の出演数の多さは異様。どうも奇行ぶりが目にあまり興行成績が低迷し最後は契約を切ったトム・クルーズが抜けた穴をなんとかしてマット・デイモンで埋めようという、パラマウント・ピクチャーズ(を中心とした業界)の必死振りがここのところのラインナップを振り返ると見え隠れすると感じるのは私だけでしょうか?あげくある映画では忙しすぎてマットが降板して代役がブラッド・ピットって本末転倒もはなはだしい。トム・クルーズも好きな俳優ではないですが、マット・デイモンはファンの方には申し訳ないですが華がなさすぎ、かといって演技が特別うまいわけでもないと思うのですが。この「グッド・シェパード」でも女装して舞台に立っているシーンと全裸で泥レスリングしながら小便をひっかけられるシーン(ここだけ読んだら映画の内容が誤解されそうですが…)だけやたら本人の張り切りぶりが伝わってきて、そのほかはすっかり死んでいるような演技。もちろん主人公がほとんど死んでいるみたいな人間なのですが。同性愛の傾向もある大学教授との微妙なやり取りとか、あまり本筋に必要ない部分でこの猿の惑星からきましたみたいなマットに萌系のエピソードからめてくるのがすごく違和感ですけど、プロデューサーの趣味?
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若作りがうまいマット、老け役がうまいアンジェリーナ
ここまで書いておいてなんですが、映画はおもしろかったです。最初の1時間は何度も時計見たりして「先は長いな」って鬱になったりしていたのですが、後半の2時間は早かった。妻役のアンジェリーナ・ジョリーが良かった。最初はすごい若作りで「これはありえないだろ!」と拒絶反応が起きましたが、ドラマの中で年月がすぎて彼女自身の年齢相応以上になってからがよかった。特に後半、夫婦で踊るシーンや息子の結婚式で教会の扉の陰から父と子の抱擁を見つめるシーンなど枯れた味わいがでていました。逆にマット・デイモンは学生時代の若作りのほうはそれなりに見えても、貫禄がでてくるはずの後半がてんでだめで、「私に老けメイクなんかさせたら承知しないわよ!」みたいなナルシストぶりが痛くて(この辺りがトム・クルーズにも通じますね)アンジェリーナ・ジョリーと並んでも夫婦に見えないは、息子と抱き合っても親子に見えないは、あれはだめでしょ。
共演は監督も兼任のロバート・デ・ニーロ以外に、最初でてきたときはまた一回り大きくなっていて気がつかなかったアレック・ボールドウィンがFBIを、途中までずっとケヴィン・コスナーだと思い込んでいた初代CIA長官にウィリアム・ハート、おじさん系は豪華にしっかり脇を固めています。
気になったところ(この先ネタバレあり)
世界史で勉強する東西冷戦ぐらいの知識があれば、あまりストーリーなど前情報を知らないほうが後半の4回ぐらいあるオチ(そのうちの2つはだいたいその30分ぐらい前に予想がつくようになっていますが)が楽しめるはず。最後の最後の落としどころだけは予想外、私はてっきりマット・デイモンが父親からの特別な手紙を読んだ後、「自殺するのかな?」(ストーリーとしてはそっちにふっといて実はって仕掛けですよね??私の理解がおかしいのかな)と思ったのですが意外な展開だったことと、最後の最後、彼が1ドル紙幣をKGBの大物エージェントの護衛の男にさりげなく貸しました。1ドル紙幣が秘密のメッセージの受け渡しに使われるというのは最初に前フリがありますので、これは主人公がソ連に情報を渡したのか、それともKGBの護衛の男がアメリカの2重スパイだということを暗示したのか…私はどちらにも取れたので「どっちだったのかな?」と尾を引いております。
マット・デイモンの息子の子供時代を演じた子役がいい演技したのですが、それを引き継いだ青年役の俳優は子役がそのまま大きくなってでてきたかというぐらい激似で、「ぷっ」と吹きそうになりました。この親子関係は父親を早くなくした父親を持つ子供は父親を早くなくした子供と同じ悲劇を背負うといった描かれ方をしていて、この子が決して頭がいい子に育ちませんでしたが、それも仕方がないなと理解してあげられる気がしました。
主人公が最初に好きになる女性とデートするバーが、黒人のミュージシャンのバンドが入っているバーで、あれ?ワシントンDCとはいえ1940年代にこういう場所に白人と黒人が混在していいの?と気になって見てみると、ご丁寧にこの二人以外はすべて黒人の客、曲は「Blue Sky」。それと対比して、アンジェリーナと出会う秘密結社のパーティーはバンドもすべて白人、ゲストもみな白人という極端な対比で描いていて、マットが肉食獣アンジェリーナに食べられるシーンのバックで流れるのが「Night And Day」と強力すぎ。音楽が、何度も登場するチャーミングなバス(ほんとかわいいバスですよ!)とともに時代考証に彩を添えていました。
ご参考になたっでしょうか?ロードショーは終了していますが、一部映画館では引き続き上映していますし、DVD化されたときやテレビ放送があったときなど、気になる方はぜひ膀胱を空にしてから(しつこいって!)チェックしてみてください。誰にでもお勧めできる映画ではございませんでした。
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富久亭日乗 映画「グッド・シェパード」(2006年、米)
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