2006年12月16日

グランプリファイナル 男女シングルSP テレビ観戦感想など

いろいろなトラブルの中…
 空港でロストバッゲージにあったり、会場へのバスが渋滞に巻き込まれたり、直前棄権者がでたりと、選手達は本当に大変な中での戦いとなりました。エヴァン・ライサチェック選手がSPを棄権、そしてジョニー・ウィアー選手がフリーを棄権することになってしまいました。

ショートプログラム結果
[結果サイト]
女子シングル
1 浅田真央 日本 69.34(TES39.50/PCS29.84)
2 安藤美姫 日本 67.52(TES38.44/PCS29.08)
3 ユナ・キム 韓国 65.06(TES36.66/PCS28.40)
4 サラ・マイヤー スイス 59.46(TES33.10/PCS26.36)
5 村主章枝 日本 55.14(TES27.34/PCS27.80)
6 ユリア・セベスチェン ハンガリー 49.40(TES23.60/PCS25.80)

男子シングル
1 ブライアン・ジュベール フランス 80.75(TES42.50/PCS38.25)
2 高橋大輔 日本 79.99(TES41.94/PCS38.05)
3 アルバン・プレオベール フランス 71.63(TES38.38/PCS33.25)
4 織田信成 日本 69.15(TES33.80/PCS36.35)
5 ジョニー・ウィアー アメリカ 67.60(TES33.90/PCS34.70)

男子シングル
ジョニー・ウィアー選手 アメリカ
 今シーズン、調子が上がってないながらもSPはなんとかまとめてきていましたが、ここへきてSPでも破綻してしまいました。アメリカ選手全般の印象ですが、オリンピックシーズンの先シーズンにいったん燃え尽きて、そのあとはアイスショーもありましたし、まだ競技で勝つという意欲を再び持つまで復活してきていないのかなと思います。コーエン選手は競技そのものを回避、ベルビン&アゴストの思わぬ不調、そしてライサチェック選手、ウィアー選手棄権と続くと、体力、気力とも世界で戦うための燃料補給がこのオフにできなかったのかなと思いました。

高橋大輔選手 日本
 今シーズンのジャンプ、安定感が増してきただけでなくて質もよくなったと思いませんか?本田コーチ効果?肉体強化の成果?昔から得意だったトリプルフリップは高さと流れが増して、コンビネーションジャンプにしても流れが良くなったと思います。そしてやや苦手にしていたトリプルアクセルですが、NHK杯に続いて回転、そしてランディングの流れまで完璧でした。ルッツはうちのテレビでは画面から切れてしまって確認できなかったのは残念ですがジャンプは素晴らしかったですね。ステップなどはロシアの感曲の反応が薄かったのが残念。スケートカナダやNHK杯では観客を巻き込んで盛り上がりを見せただけに、もうちょっと盛り上がってもよかったかなと思いました。インタビューで高橋選手がステップを課題に挙げていたので、高橋選手自身も盛り上がれないものがあったんですね。ここまでできれば1位でもよかったのではと思ったのですが、公式練習では4回転3回転をばんばん決めていたそうですので、それを見ていたジャッジが3回転3回転では物足りなく感じてしまったのかな?NHK杯で出したパーソナルベストには届きませんでした。好調のようですのでフリーが楽しみです。
 
織田信成選手 日本
 緊張感が足りなかったと本人が語っていましたが、いつもの緊張マックスの表情はなくて、リンクに出て行くときに観客の声援に応える余裕もあったので、いつもと違った雰囲気なのは見ていて感じました。トリプルアクセルはまわりきっていたのですがしりもち、そこから立て直して次の得意の3回転ルッツ3回転トウループは綺麗に決めたものの、最後のトリプルフリップが完全にすっぽ抜けて1回転になる大きなミス。ここまで崩れた織田選手を見るのははじめてかもしれません。高橋選手の素晴らしい演技の後だったというのも、いつもの調子を崩してしまった原因でしょうか。ミスがあった割りにPCSが伸びていたのは名前が売れてきて評価が定着してることを示しました。フリーは1番滑走ですのでNH杯で見せた素晴らしい演技を再現してほしいですね。

ブライアン・ジュベール選手 フランス
 トレードマークのパワフルなジャンプに加えて、最近評価が上がってきた回転の速いスピン、それにこのSPではスケートが滑って難しいステップなどもうまく流れの中でこなせていたと思います。やはり人気は抜群で会場が一番盛り上がったのも採点にいい影響があったと思います。4回転で手をついてしまい、そのあと3回転につなげられず2回転にとどまってしまいましたが、点数が伸びて、わずかですが、高橋選手を上回ってきました。フリーではロシアカップのように3回の4回転を入れてくるでしょうが、ジュベール選手の場合はコンビネーションジャンプの数が伸びずに、4回転のない選手に技術点で負けてしまうということもありましたので、しっかりコンビネーションが入れられるかどうかも勝敗の鍵を握りそうです。

女子シングル
サラ・マイヤー選手 スイス
 マイヤー選手も村主選手と同じバスで会場到着が遅れるというトラブルがあったようですが、彼女はみごとに平常心で切り抜けたようです。今シーズンここまで安定した演技を実施してきたことが自信になっているかのようなミスの無い堂々とした演技で会場を沸かせました。スタイルが良くてかわいらしい彼女にあった選曲でクリーンな滑りで、今の彼女にとってはベストの演技だったと思います。ここから上に行くためにはやはり公式練習でトライしていたという3回転3回転を成功させるとか、スピンでオリジナルのポジションを入れていくとかということになっていくでしょうか。

村主章枝選手 日本
 伊藤みどりさんの解説によると、競技直前のウォームアップではほとんどジャンプが成功してなかったということですが、本番では見事に最初のトリプルルッツのコンビネーションとトリプルフリップを決めました。しかしダブルアクセルがシングルに、コンビネーションスピンで最初のキャメルでバランスが崩れてここで入れるはずのチェンジエッジができていないのでここもレベルダウンと減点されている可能性があります。最後のステップはしっかり音楽に合わせてがんばっていましたが、NHK杯のときのような盛り上がりにつなげることはできませんでした。今回はバスの遅延という選手にはどうしようもないトラブルだっただけに、ここは切り替えてフリーでがんばってもらうしかないですね。大事な全日本を前に遠くロシアまで行ってこういうことが起きてしまったことに同情します。

ユナ・キム選手 韓国
 スタートはスピードもあって、体も大きく動かして調子がいいのかなと思いましたが、プログラムが進むにつれて全体的に重たい感じがしてきて失速してしまった感想を持ちました。スコアを先に見ていたので素晴らしい演技を期待していたせいかもしれませんが、本来のキム選手の演技ではなかったのは腰痛のせいでしょうか。それでも最初に決めた3回転フリップ3回転トウループの切れ味はさすがで、こういう大舞台でジャンプを手堅くまとめるあたり、シニア1年目とは思えない大物ぶりを発揮しました。このプログラム、最初は気づかなかったのですが、こうして2年目となって繰り返し聞いていると、曲のつなぎが不自然で、最後もいきなり終わるような編集で盛り上がりに欠けるような気がするようになってきました。なにか改善が必要ではないでしょうか?

浅田真央選手 日本
 今シーズンのSPに関しては浅田選手の完成度がずば抜けていますね。NHK杯ではスピンでレベルを取るために若干曲から遅れているところがありましたが、今回はきっちり曲に合わせていました。これでレベルが取れているのかどうか詳細がでてくるのが楽しみ。日本人だけが勝手に盛り上がっているのではなくてこうしてどこへ行っても熱狂的な拍手に包まれて演技を終える浅田選手はやはりすごい選手だなとあらためて思いました。コンビネーションジャンプの2つ目のジャンプがスケートアメリカやNHK杯と比べてゆとりがなかったかなというのと、レイバックスピンからビールマンスピンに変化するところでバランスを失いかけたのが気になったぐらいで、ほかにすきのない素晴らしい演技でした。
 フリーに関してはGPSを見る限りキム選手のほうが仕上げてきているなと感じましたのでジャンプでミスをしてしまうと逆転される可能性もあります。NHK杯のようにやはりまずジャンプを決めることが優先されると思いますが、どこまで表現を改善してきているのかも注目したいです。
 
ユリア・セベスチェン選手 ハンガリー
 彼女もバスの遅延にあってしまったので、やはり演技に影響がありましたね。彼女の日ではなかった。そんな演技でした。

安藤美姫選手 日本
 浅田選手の素晴らしい演技がありましたが、安藤選手はそんなことを気にすることなく自分の演技に集中できたのではないでしょうか。彼女の武器であるジャンプがここまで安定してくると楽にスコアが稼げますね。今の気持ちが表れているのでしょうか、上体が前へ前へと突っ込んでいく姿勢がやはり悪い印象になってしまうところですし、ステップでミスがでたのも気持ちが前へ前へ行き過ぎたところがあったのかなと思いましたが、今シーズンはこのまま突き進むシーズンなのかもしれませんね。フリーも期待したいです。

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この記事へのコメント
こんばんは!

>今シーズンのジャンプ、安定感が増してきただけでなくて質もよくなったと思いませんか?
Alexさんもやはりそう感じておられたんですね。今の高橋選手のジャンプは少しも力んだ様子もなく軽くふわっと浮き上がるような感じで、見ていてきれいだな、と思っていました。本田コーチの指導や肉体強化の賜なんでしょうかね。明日もこの調子なら4回転成功しそうな気がします。

織田選手はらしくなかったですね。4回転を跳ぶと公言していたようですがどうするのか気になります。
ウィアーもフリー棄権ですか。男子は4人の争いになってしまって残念ですね。ジュベール選手と高橋選手がそのことを感じさせないようなハイレベルな争いをしてくれるといいのですが。
Posted by sergei at 2006年12月16日 23:28
連続コメントすみません。
この時間もう男子はフリー終わっていたんですね。フリーでは織田選手が高橋選手を上回りました。わからないものですね。
Posted by sergei at 2006年12月16日 23:38
sergeiさん
こんばんは!
高橋選手が体調不良だったそうです。
うーん、いろいろあるな。
女子シングルまで終わって、うーんとうなっております。
またテレビ放送終わったら感想書きます。
みなさまもよろしく!
Posted by Alex at 2006年12月17日 00:23
こんばんはっ!

なんだか・・・安藤選手も高橋選手もおなかが痛いだなんて・・何かあったんでしょうか(T_T)
本当に残念です・・・
Posted by Dota at 2006年12月17日 01:26
こんにちは はじめまして いつも楽しく拝見しております。日本人選手不調だったようですが、いま流行のノロウイルスでは?吐き気と腹痛の強烈なものです。患者の嘔吐物が蒸発したものからも感染するらしいです。いま小学校でもはやっているのでひょっとして...全日本までには回復するといいですね。今夜の放送は可哀想で見てられないかも...
Posted by なお at 2006年12月17日 09:47
はじめまして。トリノからの新米ファンで、色々なことを勉強中という身です。トンチンカンな質問かもしれませんが、教えて頂きたい事があります。

少し前に、本田コーチが織田選手に4回転をコーチする事は無理な話がありましたが、モロゾフのように同時にいろんな選手を教えるというのは日本では出来ないという事なのでしょうか?
TVで見ていると、プレオベ−ルと高橋選手という、男子シングルで重なる立場の選手を教えているので、本田コーチもそのようには出来ないのかな〜と。

織田選手を応援しているのですが(^^)是非ひとつ上のランクのジャンプを習得してもらいたいです。そして高橋選手とまた、高いレベルで競って行って欲しいなと思います。
Posted by 貝谷 at 2006年12月17日 15:20
こんばんは!
みなさん立ち直れましたか?
昨夜というかもう2日前ですか…の結果を見たときはなにがなんだかわかんねーな状態でした。昨夜テレビで状況を見て、すごかったんだなと、実感しました。

Dotaさん
こんばんは!
原因はなんだったんでしょうね。ウィアー選手とライサ選手は怪我で棄権するし、とんでもない大会になってしまいましたね。

なおさん
こんばんは!
はじめまして
お恥ずかしい話、今回のことがあるまでノロウィルスが世間を騒がせていたこと、知らなかったんです。馬鹿は風邪引かないの典型なもので、みんなが病気になってるときは大丈夫であとから忘れた頃にひとり風邪ひく口なもので。
放送見ましたが高橋選手ががんばって最後まで滑りきった姿には逆に勇気ずけられました。

貝谷さん
こんばんは!
はじめまして
決してなにがなんでも教えられないというわけではなく、今の状況、本田選手が高橋選手のコーチであって、織田選手のコーチではないという状況では教えられないということであって、もし織田選手が正式に本田選手にコーチをお願いするということがあればもちろん検討はすると思います。
その場合でもやはりそれぞれのコーチの考え方として、やはりライバルとなる選手を掛け持ちすることはできないと判断するコーチもいれば、そういったことには関係なくどんどんコーチを引き受ける方もいらっしゃると思います。それはそれぞれの価値観だったり、そのときの状況だったりするのではないでしょうか?
Posted by Alex at 2006年12月18日 01:09
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