シーズン1、最終回とはいえ、ここまでのエピソードでたいした種まきもしてきてなかったので、大ネタのクリフハンガーもなくのどかな雰囲気でシーズン終了を迎えるのかと思いきや、そんじょそこらのサスペンスものよりも激しい怒涛の展開と驚愕のエンディングが待っておりました。5分ごとに驚く新事実がでてきて、どこで切っても立派なクリフハンガーが成立するような流れなのに、まいた種は必ず摘み取りつつ物語が進んでいく良心的なスピード感のある展開で見るものの心をつかみ、そして、ここがシーズン1の落としどころかと安心させておきながら、最後の最後でまたずどーんと大ネタをバズーカで打ち込まれた形で終了。これはシーズン2がはじまるのが楽しみ…といってもシーズン2がはじまってしまうとまた日常の業務があるので、そう簡単には話をすすめてくれはしないのだろうけど。
スクインツ達の出番は少なかったものの、それでも、要所要所でこれまで積み上げてきたキャラクターを生かして物語の展開をアシストしていました。ちょっとネタばれですが、レギュラーのひとりがシーズン2で降板しているんですよね。いい人だっただけに残念。
#21マルコとポーロの再会
研究所の保管庫で長年放置されていた骨の身元確認に追われるスクインツ達。しかし、ブレナンは裁判での証言のためにブースが連れ出そうとせかしていた。いざ、裁判へ向かおうとラボを一旦出るが、ブースを待たせて資料を取りに戻るブレナン。しかし、彼女はアンジェラが骨から復顔した女性のCGを見て取り乱す。あわてて遺留品をザックから奪い取り、自分の部屋へこもりそれらを確認する。イルカがデザインされたバックルはブレナンに見覚えのあるものだった。他のスクインツ達はブレナンがなぜ取り乱したかわからず呆然としているところにブースがブレナンを連れ戻しに戻ってくる。アンジェラからCGを見せられたブースはすぐに裁判所にブレナンが出廷できないと連絡する。その女性は、クリスティン・ブレナン。失踪していたブレナンの母だった。
遺体は1998年9月にブレナン一家が住んでいたシカゴから1600キロ離れたペンシルバニアの墓地で傷んだ状態で発見され、死因が特定できなかったために研究所に持ち込まれていた。1998年といえばブレナンが研究所に着任した年で、彼女が探していた母はずっとそばにいたということがわかる。
真夜中、ブレナンが自宅で昔の写真を取り出して思い出に浸っていると、中華を手土産にブースが押しかけきて、遺体が発見されたことでブレナンの両親の失踪事件が正式にFBIで捜査が開始されると告げる。ブースはすでにブレナンと疎遠になっていたブレナンの兄のラスを取っていた。ブレナンは、両親が失踪した後、兄と疎遠になったことで、兄が自分を見捨てたのだとうらんでいた。ラスは盗難した自動車部品を売ってつかまり現在は保釈中だ。ブレナンの母になにがあったつきとめるとブースは宣言する。
ジャックとザックはクリスティンの遺体が5年間埋められていたと結論付けるがブレナンは納得できない。1991年のクリスマスに失踪した母が1993年に埋められたのでは、2年間の空白期間があり、その間、ブレナン兄妹は放置されていたことになってしまう。一方、ブースは1978年以前のクリスティンの記録がないことをつきとめる。ブレナンは1976年生まれだが、クリスティンは死亡した人間のIDを使って1978年から「クリスティン・ブレナン」という別人になりすまして生活していたのだ。
ブースはラスが機械修理をしている遊園地へ事情を聞きにいく。改名したときに2歳だったブレナンは事情を覚えていなくても、7歳の兄なら覚えているはずだからだ。口を閉ざすラスに対して無免許で遊具の修理工をしていることをネタにワシントンへくるように指示するブース。
ジャックは遺体が発見された土壌に混ざっていた紙の繊維を分析し、それが映画のチケットであることを割り出す。映画は「逃亡者」。1993年に公開された映画であったため、最初の分析どおり遺体は1993年以降に埋められたことが決定的となる。真実をブレナンに打ち明けるべきかどうかアンジェラに相談するジャック。そして、ブレナンに真実を告げる。
ブレナンは頭蓋骨には硬膜下血腫の痕が見つかり、それが死因と特定するが、硬膜下血腫の原因となる頭部へ殴打された外傷が残されておらず矛盾する。そこへラスをつれたブースが訪れる。ラストはなしたくないというブレナンをブースは説得する。遺留品のうちのビー玉はラスの子供のころのお気に入りだった。ラスがそれをほしがるとルールだから無理だと断るブレナン。両親が失踪したときに使われて当時の捜査で発見されていた車がワシントンのFBIへ持ち込まれる。当時を懐かしむラス。ブレナンはボンネットに張られたステッカーから自分が通った小学校の名前が削り取られていたことに気づく。またブースはクリスティンが別人を名乗った1978年に失踪していた夫婦を犯罪者のデータベースから抽出し、ブレナンの両親を見つけ出していた。
犯罪者リストに名前がありブレナンはショックを受けるが、ラスに対して当時の記憶があるはずだと本当の名前を聞き出そうとする。ブースが答えようとすると、ラスの口から聞きたいと激高するブレナン。ラスの本名はカイルで、(テンペランス・)ブレナンの本名はジョイだとブレナンは知る。最低な人間だとラスにびんたを食らわしブレナンはその場から立ち去る。
失踪後、両親が犯罪者でさらに、母が失踪後、自分を2年間も放置していたことに落ち込むブレナンを励ますアンジェラ。そんなアンジェラに、内気で地味だった自分にとって友達の多かった兄が誇りで大好きだったと打ち明けるブレナン。そんなブレナンも兄の自慢で友達がいる前で「マルコ」とブレナンに呼びかけ、彼女が自分の妹であることをアピールし、ブレナンがそれに対して「ポーロ」と答えていた話をする。両親が失踪した後、兄と疎遠になり、自分を心配してくれる人がいなくなったと境遇を嘆く。ちょうどそのときブースが当時の捜査担当にあえるとブースを連れ出しにくる。
ラスとブレナンが、マックス・キーナンとルース・キーナンの子供立ちだと知り、当時のことを懐かしそうに話し出す女性捜査官。マックスとルースは頭脳派の金庫破りで、念入りに計画を立て、週末に武装もせずに貸し金庫を襲い誰も傷つけることなく、被害者も届けをだせないワケありのものだけを狙っていた。しかし、なぜか武装した銀行強盗団に加わった。白人至上主義に近い凶暴なグループで1979年の事件では警官と一般市民が死亡する事件となった。その後、グループのひとりが捕まり警察に寝返ったため一味のほとんどは刑務所に収監され、今はほとんど生き残ってないだろうと語った。
自動車の車内の血痕がクリスティンの母のものだけでなく、DNA鑑定からブレナンの血縁でない他人のものも残されていたことがわかる。
ブースのアイデアでアンジェラがラスの記憶から手がかりになる人物の似顔絵を書くことに。しかし誰をかけばいいかわからない状況からアンジェラの勘を頼りに、ラストの会話の中からまず怪しげな人物を割り出さなければならない。「妹は自分を嫌っている」というラスに対して「ブレナンはあなたを愛している、憎めたほうが楽なはずだ」と答えるアンジェラ。自分は約束を守ったのにブレナンが心を閉ざし嫌われてしまったと感情が昂ぶるラス。彼は7歳のときに突然父から妹と母を守るためにラスと名前を変え、本当の名前を忘れるようにきつく誓わされていた。そして、ラスは父親から当時、この男を見たら妹と隠れろと注意された人物を思い出す。
ブレナンのために徹夜で頭蓋骨を分析するザックの手助けもあり、ブレナンは、殴打された形跡がなかったのは、最初に殴打されたときは小さなけっ血腫だったのが時間がたって大きくなり死にいたったからで、その間に殴打された傷が癒えたために痕が残らなかったことに気づく。失踪してから埋められるまでのタイムラグとも整合する。これにより凶器の特定に一歩近づくことになった。ブレナンはスクインツ達の協力に「ありがとう」を言う。
自動車に残されたもうひとつの血痕のDNAの持ち主は証人保護プログラムで守られていたが、アンジェラが書いた似顔絵がきっかけとなって、一味の一人だった男を割り出し、現在は養豚業を営むマクビカーという男をブースとブレナンは訪ねる。マクビカーはブレナンの母と駆け落ちしようとしたところをブレナンの父に見つかり車内で殴られ、目覚めたときにはふたりはいなかったと言う。それを聞き動揺するブレナン。
しかし、ブースは自動車に貼られていたステッカーが削られていたことから両親がブレナンとラスを守ろうとしていたと主張。クリスマスショッピングにでかけていたふたりが、仲間からふたりの殺しを依頼されていたマクビカーと遭遇してしまい両親が子供たちを守るために、遠く離れたところまで逃げたのだという推理をブレナンに話す。母の失踪に納得する理由を見つけ出せたブレナンだが、ラスが両親失踪後に自分に対して心を閉ざして疎遠になったことを責める。それに対してラスも当時はまだ19歳と若かったと言い、自分に対して心を閉ざし里親と親しくなっていったブレナンに対して裏切られた気持ちだったと、逆にブレナンが責められる。ラスは毎年ブレナンの誕生日に電話していたが、電話を取らないのはブレナンのほうだった。
銃の不法所持で逮捕し、農場を家宅捜査するブースとブレナン。マクビカーが豚を殺すのに使っていた道具が、凶器の可能性が高いと気づくブレナン。するとマクビカーはブレナンとふたりと話したいといい、凶器を殺人の証拠にしないのだったら真実を打ち明けてもいいと取引を持ちかける。悩んだすえブレナンは、自分で真相を明らかにすると告げ取引を拒否。それに対して「絶対に無理だ」とマクビカーは捨て台詞を吐く。
ワシントンへ戻るブレナンとブース。車内で、ブースがブレナンの新作「ボーンフリー」の原稿を、恋人のデイビッドには見せたのだから、自分にも見せてほしいとたのむが、ブレナンは拒否。ブレナンは自動車の進路を変え、兄が働く遊園地へ向かう。ブレナンは母の遺留品のビー玉をラスに渡し、当時心を閉ざしてしまったことを謝罪する。そしてしばらく自分の家にいてほしいと頼む。ラスが「マルコ」と呼びかけ「ポーロ」とブレナンが答えて二人は和解する。
ブレナンの自宅、ブース、ラスの3人はビールで乾杯する。ブースがこっそり「ボーンフリー」の原稿を盗み見すると、表紙には「ブースに捧げると」書かれてあった。ブレナンが留守番電話にメッセージが残っていることに気づいて再生してみると、「テンペランス、捜査はやめろ。これは想像を超えた事件だから捜査をやめてくれ」と幸せムードをぶちこわすメッセージだった。しかも、ブレナンとラスはその声に聞き覚えがあった。彼らの父だったのだ。
シーズン1でお助けブースが一番輝いたエピソードでした。とにかく、ブレナンのことを思いやる気持ちが最初から最後まででていました。ブレナンが「気にかけてくれる人が誰もいない」なんて言ってしまったきに、ジャストタイミングで現れたりするところなど最高でした。本にはちゃんとブースへ捧げるなんて書いているあたりブレナンも本当はわかっているはず。じゃなきゃ、アンジェラにブースをかっさわれてしまうことになりますよ…みたいな。アンジェラにはジャックとのラブコメ道を歩いてほしいのでちゃんとブレナンがブースを鎖でつないどくように!
ディビッドがまだブレナンとつきあっている設定には笑ったけれど…なにせ影薄い(今回で2回目の登場だから仕方ないですが)…もしかして、つきあっているのではなくて、純粋に友人として本に対するアドバイスを求めただけだったのかもしれませんね。
そしてブレナンをとりまく家族の物語が急展開。特に疎遠になっていた兄ラスとのやりとりでは「生きてさえいれば家族ならいつか分かり合える」という部分がひしひしと伝わってきて暖かい気持ちになりました。現実はそんなに甘くはないかもしれませんが、フィクションの中ではそんな理想を夢見てもいいじゃないですか。
シーズン2はじまるのが今から待ち遠しいです。
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感想を書かれているブログ
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でも秘密を守ってコメントをもらえるのは彼だけかも知れないですね。
お兄さんと分かり合えたのが何よりも良かったですね。早く2シーズンを放送してくれることを祈ります。
TBさせていただきました。
こんにちは!
最終話で一気に3枚目から2枚目へ駆け上がりましたね、ブース。顔もなんだか犬系だし…。シーズン2が待ち遠しいです。
josetangelさん
こんにちは!
お兄さんと和解できたのがほんとうによかった。あまりにもブレナンって天涯孤独すぎて、ときどき見ていてせつなかったので。シーズン1終わって軽い喪失感があるのではやくシーズン2を放送してほしいですね。吹き替え情報も読ませていただいたので、こちらも楽しみです。
嬉しくなりました。ブースをはじめ、皆のサポートが
なければ、兄とも和解できなかったかもしれません。
予想以上に、シーズン2が楽しみになりました♪
そうですね。まわりのサポートの暖かさがよかったですね。友達って大事ですね。家族もですが。そんな気持ちにさせられるエピソードでした。