久々のブログ更新になります。
みなさま如何お過ごしでしょうか。みなさまもそうではないかなと存じますが、オリンピックですっかり寝不足になりながらも選手の活躍に一喜一憂、楽しませていただいています。
さて、アメリカンアイドル、シーズン7準優勝の肩書は必要ないかな、デヴィッド・アーチュレッタ、アーチのニューアルバム「BEGIN」[Amazon

クリスマスアルバムやフィリピンだけでリリースされたアルバムも含めると5枚目のスタジオ録音盤となる今作は、サイモン&ガーファンクルの「明日に架ける橋/Bridge over Troubled Water」、U2「Pride (In The Name Of Love)」、シンディ・ローパー「True Colors」、クリスティーナ・アギレラ「Beautiful」、キーン「Somewhere Only We Know」など1970年代から現在までの名曲を集めたカバーアルバムとなりました。綺麗な歌声と素直なボーカルが特徴のアーチにぴったりな企画。クラシッククロスオーパーでもジャズシンガーでもなくポップシンガーでもこんな素敵なボーカルアルバムが作れるんだとお手本になる1枚だとファンとして誇りに思います。
ソニー傘下のJIVEとの契約が終了し、アーチの地元、ユタ州のインディーレーベルからのリリースとなりましたが、リリース日にはiTunesのポップチャートで1位を記録するなど、ファンの期待がまだまだ熱いものだと確認することができました。iTunesストア[こちら]やデヴィッド・アーチュレッタの公式サイト[こちら]などで試聴できますので、ぜひお聞きくださいませ。
収録曲
1.Beautiful (Christina Aguilera)
この曲で10年前になるんですね。オリジナルにほぼ準じたアレンジですが、アーチの清涼感溢れるボーカルは今の季節にぴったり。後半、盛り上がってくるところでは生のストリングスが使われていて贅沢です。
2.Somewhere Only We Know (Keane)
この曲は自分の中ではシーズン6で歌ったブレイク・ルイスのイメージ[こちら]。歌に対して斜めに構えない、よく言えば素直で正直、悪く言えば翳りがないってことになるのかな?アーチらしい魅力だと思います。
3.Everybody Hurts (R.E.M.)
アルバムの中で一番挑戦的な選曲ですね。歌うのも難しかったんではないかと思います。まだ聞き始めたばかりなので、どう受け止めればいいか見えていませんが、一点の曇りもなく美しい仕上がりには耳を奪われるばかり。
4.Don't Give Up (Gabriel & Kate Bush)
イギリスの谷村新司ことピーター・ガブリエルが、イギリスの小川知子ことケイト・ブッシュと抱き合ったままのPV[こちら]で話題になったデュエットナンバー(なにからなにまでちがうか)。この曲、アメリカではヒットしてないのに選んでくるアーチもすごいな。アメリカンアイドルでは特に女の子に多いと思いますがアイドルにはなりたいけど音楽にはさして興味はないってタイプが時々でてきますが、アーチは本当に音楽ファンなんだなと唸らされる1曲。ビルボードのチャートブック系の本が愛読書なだけありますね。こういう曲があるとうれしくなります。
5.Angel (Sarah McLachlan)
このアルバムのハイライトになるんじゃないかな?天使が天使の歌を歌ってしまうわけですから。歌詞は読み取りようによってはとても悲観的な内容だけど、アーチが歌うと二度目のチャンスを信じられるんじゃないか、そんな勇気すら湧いてくるから不思議。
6.Bridge Over Troubled Water (Simon & Garfunkel)
ポップミュージック史に輝き続ける金字塔「明日に架ける橋」。このアルバムの中で早くから音源の一部が公開されていて、一気にニューアルバムへの期待を高めてくれたナンバーをようやくフルバージョンで聞くことができました。もっともっとがんがんに歌い上げてくるのかと予想していたらそれを見事に裏切ってくれました。これみよがしに声を張り上げなくても魅力的に声を響かせることができるのはさすがデヴィッド。でも3コーラス目の「See how they shine」からの所はガツンと歌ってくれてもよかったんだけど、それをしないのがアーチかな。しばらくヘビーローテーションしそうです。
7.Broken
唯一のオリジナルナンバー。アメリカンアイドルに出演してた頃は、ソングライティングの勉強中だと語っていたデヴィッドですが、前作では8割ぐらい作曲に参加していましたしだんだんオリジナルソングが増えてきましたね。これも素敵なバラードに仕上がっていて何よりアーチが自分のボーカルの魅力を分かっていてそれを前面に出す方法が作曲面でもわかってきたことが伝わってきます。ほかの名曲たちに負けてないレコーディング。
8.True Colors (Cyndi Lauper)
アルバムの中で一番意外性のない選曲。数多のカバーを生んだ80年代の大名曲ですね。近年では「glee」の中でも取り上げられましたし、今年の3月には来日したシンディの生歌で聞くこともできました。ここまでアルバムを聞いてきて初めてオリジナルとは別解釈のアレンジになりました。フィル・コリンズのカバーを意識したアレンジになってるように感じました[こちら]。
9.Pride (In The Name Of Love) (U2)
エッジ以外のメンバーにもエッジがあったころのU2が世界的に大ブレイクするきっかけとなったナンバーですが、これは意外性を超えて唯一、なんで?と思ったカバー。アルバムの流れからぽんと飛び出して、アーチもまだまだ若かったんだなということを思い出させてくれます。同じU2でもアルバムの流れに合う曲は別にあったと思いますが、こんな曲も歌いたかったんでしょうね(笑)。
10.Be Still My Soul
最後は讃美歌でアルバムは締めくくられます。
個人的にも非常に価値の高いものだと思っておりましたし、広く音楽ファンに資するものだと思っております
管理人様が情熱を取り戻されいつか再開されることを祈ります