2011年03月03日

I'm In Love/Pointer Sisters

あまり聞いてないCDを聞いてみようシリーズ第1弾
 第2弾があるかどうか謎ですが、増えすぎてこれから一生音楽聞き続けても全部聞くことはできないんじゃないかという我が家のCDの山の整理に着手...結局、これも聞きたい!これも聞きたいで作業が中断してばかりなのですが、そんな中からネット上であまりレビューなども見かけることないCDで、かつ自分もあまり聞いた記憶がないものを聞いてみよう!という企画の第1弾でございます。
 その第1弾はここ数年で旧作の再CDリリースが続くポインターシターズ。彼女たちがリチャード・ペリーの指揮の下、大ヒットを連発したPlanet/RCA時代の9枚のアルバムのうち、今月リリースされる「Contact」で1-7枚目までが比較的入手しやすくなっている状況ですが、あえてのPlanet/RCA時代最後のアルバム「Serious Slammin'」。日本に比べてCDへの移行が遅れていたアメリカでもようやくCD時代に突入した1988年りりース、Planet倒産後でしたのでRCAからのリリースですが、そのRCAも大手の中では経営不振が深刻でBMGグループの傘下になろうとしていた頃ではなかったかと思います。そんなこともあって、十分なサポートも得られなかったのかアルバムチャートでは100位に入らない惨敗。前作「Hot Together」も大ヒットしたという印象は残っていませんがそれでもビルボードで最高位48位という記録が残っていますから彼女たちもがっかりしたでしょうね。結局、リチャード・ペリーとの蜜月時代はここで終了し、彼女達は心機一転まさかのMotownへ移籍することになります。
 ここまで書くと、当時も熱心にこのアルバムをプッシュしていたかのようですが、実はこのCDを90年代後半になって中古屋で発掘するまでは私も聞いたことがありませんでした。Planet時代のポインターシスターズをリアルタイムでちゃんと聞いていたのは「Break Out」と「Contact」の結局2枚だけだになるでしょうか。当時はインターネットもまだありませんから、アメリカンTOP40にランクインしてこないと、新作がリリースされたことすら伝わってこない、そんな時代でした。

クインシー・ジョーンズ風味のバラード「I'm In Love」
 だからCDのブックレットに詳細なクレジットが表記されているのは大変ありがたい。しかし、いかんせん当時、マーケットからどういった受け入れられ方をしたのか(もしくはなぜ受け入れられなかったのか)といったことについては全く記憶に無いですし、ネット上でもこのアルバムについて語られている情報は皆無。
 マルチミリオンを記録した「Break Out」から前作までリチャード・ペリーの下請けプロデューサーをしていたヒューイ・ライスが撤退したこともあり80年代のポインターシスターズらいしいハイテンポのアップチューンがなくなり、その代わり、当時隆盛を誇っていたジャム&ルイスをはじめとしたミネアポリス系のサウンドや台頭しつつあったニュージャックスイングを意識して単調なリズムを強調した打ち込み系のファンクチューンが多く、サウンドの若返りといった意図が感じられます。
 ベスト盤の収録状況を参考にすると「My Life」「He Turned Me Out」「I'm In Love」 あたりがシングルカットされラジオ局にプッシュされたようですが、シングルがチャートインした記録は見つけることができなかったので大きなリアクションは得られなかった模様。ジョナサン・バトラーのペンによるバラードの「I'm In Love」がにぎやかなアルバムの中にあって、耳にとってオアシスのような存在になっています。リーダー作もあるキーボーディストのジェフ・ローバーが作り上げたクインシー・ジョーンズ的な雄大さを狙ったアレンジも80sらしくて懐かしいですし、ジューンで間違いないと思われるリードボーカル(このアルバムにはリードボーカルのクレジットが無い)のスケールの大きさをうまく引き出していますね。ジェフ・ローバーは同時期に以前に紹介したシーナ・イーストンの「Without You」(こちら)も手掛けていますが、どちらも甲乙つけがたい佳曲。初期のケニーGサウンドのキーマンだっただけあって、間奏から後半にかけて絡んでくるサックスの使い方もお見事です。
 わざわざ中古屋を漁ってまで探すほどの1枚でもありませんが、もし、CD棚にこのCDが眠ってるという稀有な方がいらっしゃいましたが、ぜひご一緒に聞いていただければと思いますし、このあたりまで再CD化あるかもしれませんのでその折に思い出していただければ。

posted by Alex at 00:10| 大阪 ☀| Comment(4) | TrackBack(0) | evergreen (女性ボーカル) | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「シリアス・スラミン」!ポインタースに熱を上げてた頃のリリースだったんでよく聞きましたよ。「ヒーターンドミーアウト」は映画の主題歌だったんですよね。アルバムの発売が待ちきなくて、先行でリリースされた12インチとか買っちゃいましたもん。おっしゃるように移行時期でしたからアルバムはCDで買いましたけど。
リードボーカルのクレジットがなくなったように、それまでみたいに一度で3倍美味しいみたいな個性の押し出しが弱くなったような気がしません?そのあたりも聞いていてイマイチな感じがありましたね。
ベッド・ミドラーも歌った「ムーンライトダンシング」が好きでした。

実は私もポインタースについて書いてあるので、追従でアップしちゃいますね。

この企画の継続、期待してます!
Posted by Suzu at 2011年03月03日 07:31
Suzuさん
こんにちは!
リードボーカルの表記が無いこともあり、確信がもてず文章では深追いしませんでしたが、ユニゾンっぽく3人重ねて歌ってる曲が目立ちますよね。3人の誰でもなく別の新しいシンガーひとりで歌っているように錯覚するような?そう感じました。
Sお気に入りの「ムーンライトダンシング」はダイアン・ウォーレン作ですね。
Suzuさんにとってこの頃がポインターシスターズに熱を入れあげていた時期だったというのも初めて知りました(Smile)。
Posted by Alex at 2011年03月03日 20:02
こんにちは〜。
雛祭りを祝しての、三人官女登場…だったのでしょうか?有難うございます。嬉しいなぁ。

まぁ、矢鱈とポインターシスターズが大好きな私なんですけれど、そんな中でもこの作品。大好きなんです。当時も良く聴いたものでした。
世間からの“黒人っぽさがない”って声も多く、そんな評価に対する回答となったのがこの作品…なんじゃないか?と私の中では位置しているんですけどね。

まぁこの辺りになってくると、リチャードペリーは名前だけ。これが最後のプロデュース作品となったのも不思議はない感じでしたけど、それにしれも売れなかったなぁ。

前作の"Hot Together"に入っていた"My Life"を焼き直して再収録したのは、かつての"I'm So Excited"と同じような扱いだったのでしょうか。でも、シングルとなった映画"Action Jackson"の主題歌の"He Turned Me Out"と共に、殆ど話題になりませんでしたし。く〜。

ご指摘のとおり、ユニゾン仕様の楽曲が多いのも特徴。新しさが要されていましたのでねぇ。
リードがあるのは、"Moonlight Dancing"でJune、"Flirtatious"もJune、"I'm In Love"がRuth、"Pride"がJune→RuthとAnita→Ruth、"I Will Be There"がAnitaですね。
ファンク色が強ければ強い程Ruthの声が大きく、逆にポップなものではAnitaがフィーチャーされる。まぁ、彼女達の場合これは定石どおりなんでしょうけど(で、ロックなものだとJune)。
Posted by ぶらん丼 at 2011年03月05日 18:53
ぶらん丼さん
こんにちは!
ぶらん丼さんも愛聴盤でしたか。「黒人ぽくない」。そんな論争も懐かしいですね。ホイットニーも最初の頃よく言われてましたし。

I'm In Love」はルースでしたか。ルース、意外と器用にソフトにも歌えるんですね。

このエントリー書いてからまたポインターシスターズを引っ張り出して聞いていますが、この3人での新作はもう聞けないのはさびしい限りです。
Posted by Alex at 2011年03月06日 16:56
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