2010年06月04日

「SEX AND THE CITY 2」見ました

ニューヨークから飛び出したのにパワーダウン?
 「SEX AND THE CITY 2」、前作に続いて公開早々見てきました。梅田でプレミア上映があったせいか、郊外のシネコンは初日からガラガラ、地上波でも放送された(関西エリアでは絶賛再放送中?)ドラマで多くのファンが親しみのある吹替え版のほうがメインで、字幕版は裏スケジュールのせいもあるかもしれません。好きな席で周りを気にせず見られたので楽ちんではあったのですが、時勢とは言えやたら「SEX AND THE CITY」とは相容れない不況ネタもでてくるし、更年期障害ネタはなかなか男性では理解できないところもあり、周りを気にするほど声を出して笑えるところが少なかった。前作はドラマの延長線上かつさらに映画ならではの制作費をふんだんに使ってニューヨークのセレブ生活を映像でこれでもかと見せてくれたあたりも見所だったわけですが、2ではニューヨークのシーンが中盤以降ほとんどなかったこともあってそのあたりも残念。世界に飛び出しながらもニューヨークでなく砂漠を選んだあたりは制作費の節約かな?なんて不況ネタは実は自虐ネタなのかもと思えたりして。サラのやつれ具合見てると私生活では子育てをがんばりながら、子供を作らず二人の人生を楽しむ夫婦生活を送る女性を演じることは無理かなと…、3ができるとしたらキャリーもいよいよ妊娠&子育てかなーなんて思いながら帰ってきました。
 ただし、前半の結婚式シーンだけは見所たっぷり、これぞ「SEX AND THE CITY」これぞ「映画」というゴージャスな展開に、目、耳、心をすっかり奪われてしまいました。これから見る方はできればこの先のネタバレを見ずに「えー」と劇場で驚いて欲しいですね。このブログをHP時代から見てくださっているような歌姫マニアはここだけ見るためでもお金払えるはず。
 前作はドラマの世界観を分かってなくても楽しめる娯楽作に仕上がっていたのに対して、2はある程度ドラマを見てきたファンが楽しめる小ネタを散りばめた分、興行的には厳しいでしょうか?

SEX AND THE CITY 2 サントラ
CD(全17曲) Amazon
iTunes(全18曲) Sex and the City 2



で、この先ネタばれあり。見に行く予定の方は絶対読まないほうが幸せなので読まないでください。



あの人があの人と結婚であの人が司祭であの歌を!!
 キャリーのベストゲイフレンド、スタンフォードが結婚というところから話からはじまるこの映画、お相手はなんと宿敵だったはずのシャーロットのベストフレンド、アンソニー。二人がどこでどう間違って結婚することになったかはまったく描かれずに、スタンフォードのお嫁さん貯金をはたいての結婚式がこの映画の最大の見所。スタンフォード自身が「やりすぎかな?」なんて心配するほどのゴージャスな会場&演出。
 そして司祭として登場したのはライザ・ミネリ。ゲイがあこがれるディーバアイコンとしての使われ方が効きまくり。これだけならカメオ出演かななんて思ってたら、ミニスカートを振り乱しながらビヨンセの「Single Ladies (Put A Ring On It)」を歌って踊ってとエンターテイナーぶりを発揮、さすがライザ・ミネリ!って元気なところを見せてくれて、64歳でこのがんばりですよ!中盤からでてくる更年期障害がどうのなんてのを吹っ飛ばしてくれます。見ている側が元気もりもりもらえるパフォーマンスでした。サントラにも収録されています。(iTunesで1曲単位で購入できますLiza Minnelli - Sex and the City 2
 同姓婚がニューヨーク州では合法化されていないために州外の会場でってところも、ニューヨークへ帰ったときにキャリーとビックの間に溝ができるきっかけに結びつくあたりで、ニューヨーカーにとっては「あるある」ネタなんでしょうか。シャーロットがハリーがナニーと浮気するかもと取り越し苦労をする話も最後はナニーは同性愛者だったというオチでOKなのかな?
 
飛んでアブダビ
 メインの舞台となったのはアラブ首長国連邦(UAE)、といっても、すでに情報が食傷気味なドバイを「終わってる」と軽く台詞でディスってからのアブダビの話になるところは小気味良かった。アラブ首長国連邦が内実は構成国同士(親戚同士?)で仲悪い/張り合ってるってところをひとことの台詞で観客に説明してくださいました。
 アラブらしい超豪華ホテルが舞台ですが、このあたりはタイアップなのかな?設備の説明とかになるとやたらテンポ悪かったです。その割りに売りであるはずのスパのシーンが無いあたりはどうなんでしょ?一泊2万ドルの部屋に泊まれる観光客は少ないわけで、女性が知りたいのは人気のエステ&マッサージってことになりそうなんですけど。
 アラブでも海外に対して開放政策をとり先進的な国というイメージのUAEも、まだまだ女性が抑圧された立場にあるというところを使ってどたばた劇が繰り広げられます。

女性を全部敵に!
 いつものように、ビッグとキャリーの間にいろいろなギクシャクがあり、世間とは違う価値観の生き方をしてますよー的な上から目線のモノローグがコラム調に語られるパターンは健在なのですが、今回打ち出されたテーマに対して、なかなか観客で自分の悩みに置き換えて、ドラマに入りこめた方ってどれぐらいいたのかな?悩みが贅沢すぎて。
 地に足をついた生活するためと前作で旦那様と共同で買ったペントハウスは売りにだして、でもしっかり豪華なアパートに住んでるって嫌味だし、さらに独身時代の部屋も引き続きキープしてるとか。料理は一切作らず、ゆっくり家でデリバリー食べたいという旦那を無理やり外食に連れ出したりとか、結婚記念日のディナーを旦那に作らした上に、プレゼントが気に入らないといきなり機嫌悪くなったりとか。ドラマ時代はそんなわがままをしてたとしても、許されるほどのかわいらしさもありましたが、皺隠しのためのデジタル修正に億単位の費用を費やしたことすら宣伝の話題づくりにされてしまったキャリー役のサラ・ジェシカパーカーのやつれぶりが酷く、こりゃビックも寝室にテレビ置きたくなるよななんて思いましたよ。それがまぁ、最後にオイタしたお仕置きが大きなブラックダイヤの指輪をつける罰なんて、ここまでキャリーサイドに立ってた観客が残っていたとしても、一気に世の中の女性全部を敵に回しちゃったんじゃないですか?
 2人も子供がいる専業主婦のシャーロットがどうやってハリーを説得して旅行に参加できるようになったのかとか、ミランダが仕事をやめるまでに発展する上司との確執の詳細や、新しく勤めることになった弁護士事務所は何が違ってどう働きやすくなったのかとか、そちらのほうが現代女性が抱えている問題近いテーマだったんじゃないかな?と思うのですが、まったく描かれませんでしたよね。

そこであの名曲を使っちゃいますか?
 いろんな話を突っ込んだ話を、強引に、それぞれのカップルにはそれぞれの形の愛があるという結論で幕引き。自分は「何じゃそれ!」だったんですけど、映画のターゲットも主人公達が年齢を重ねて4人のうち3人が結婚したこともあるし、ファン層も同じく年齢を重ねて安定した生活を手に入れているという前提で作られているのでしょう。パートナーもそしてもしかしたら子供も得て、いわゆる「幸せ」を手にしながらも確証がもてず、「刺激が欲しい」「隣の芝が気になる」と思ってる方が見たら、「あ、幸せは身近になるのね」なんて共感&安心して見終わることができたのでしょうか?知りたい。
 自分が「何じゃそれ!」って突っ込みたかったのはそこで80年代の名曲「True Colors」を使っちゃうんですよ。多感な頃にこの曲を聞いていた人はいろいろな思いを重ねてるこの曲をキャリーのわがままの手打ちに使うなと説教したい。日本盤サントラCDには収録されてないけどシンディ・ローパーのオリジナルバージョンがフィーチャーされています(iTunesのサントラアルバムには収録されてますが1曲だけの購入は不可Cyndi Lauper True Colors - Sex and the City 2)。そしてエンディングで「True Colors」を下敷きにした今話題のジェニファー・ハドソンとレオナ・ルイスのデュエット「Love Is Your Color」(こちらはサントラ盤に収録)につながっていきます。(iTunesで1曲単位で購入できますJennifer Hudson & Leona Lewis - Sex and the City 2
 さらに、裏話的には今作でも何度も台詞が引用された「Like A Virgin」と「True Colors」は同じトム・ケリー&ビリー・スタインバーグのペンによるナンバー。当時はマドンナ対シンディ・ローパーという対決軸がメディアを賑わせていたことも、若い人には絶対理解不能な昔話、そういう時代に青春をすごした人たちが、作り手として脂が乗りまくって活躍してたんだろうなというのも、前半で描かれた80年代の4人のファッションなどにもびんびんに現れていました。アブダビに入国するときの「ミッドナイトエクスプレス」ネタとかも80年代知ってなきゃ無理だし。

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posted by Alex at 22:36| 大阪 ☁| Comment(4) | TrackBack(0) | 映画 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんばんわです。

SATCは何しろTVシリーズを見ていないのでちょっと気後れなのですが、せめて映画版の1を見てから(先日のTV放映も見逃しましたし…)2のほうにも手を伸ばしたいと思っています。

せっかくなのでお薦めどおり情報シャット・アウトでいたかったのですけど、かなり宣伝を繰り広げていたので紹介番組でちらっとライザの登場シーンを見てしまいました。知らずに見ていたら、やはりテンション上がってたでしょうね〜。
Posted by Suzu at 2010年07月11日 20:44
Suzuさん
こんばんは!
ネタバレしちゃいましたかw
話の面白さとしてはテレビドラマ>映画パート1>映画パート2だったかなと思うのですが、結婚式シーンのゴージャスさはさすが映画のスケールだなと思いました。無意味にテンションあがりました。
Posted by Alex at 2010年07月15日 14:46
すごく的確に書かれて感銘を受けました。

キャリーはビッチですね。エイダンと会った時の姿は「あたしを抱いて」というサインですよ。

キャリーはテレビのリンガディンディンで大嫌いになりました。シャーロットを脅迫して指輪よこせとかいかれてるでしょ。。。そういうあたしはやはりシャーロット派です。
Posted by れーべる at 2012年01月27日 19:34
れーべるさん
こんにちは!
コメントありがとうございます。
ずいぶん前に書いたので久々で自分でも読み返して映画の内容を思い出していました。正直つまんなかったんだなと(笑)。
テレビでは続編の企画がいよいよ動き出したようですね。キャリーのさらに若い頃を描くということでサラ・ジェシカ・パーカーは出ないようですが、そうなると完全な別世界観かな?
ドラマは今も再放送されていたりするので見ますが、今でも楽しめたりしますが、映画は特に2はだめでしたね。
Posted by Alex at 2012年01月29日 01:19
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