2010年01月29日

Glee 第1話「Pilot」

ミュージカル&コメディ「Glee」見ました…
 この夏、アメリカで大ヒットしたドラマ「Glee」、日本でのオンエアを楽しみにしておりましたが、ようやく今夜、第1話を見ることができました。ミュージカルといっても全てのセリフが歌というわけではなく、挿入歌的に懐かしい名曲が次々とでてくる構成で、ドラマはドラマとして歌は歌として楽しめ、さらに歌詞の内容とドラマ部分がシンクロしていく流れは秀逸で最後まで飽きることなく1時間があっという間に過ぎていきました。アメリカのドラマは通常、第1話がパイロット版を兼ねていて、パイロット版をオンエアして視聴者の反応を見てシリーズ化するかどうかを判断したりするわけですが、今夜第1話としてオンエアされた「Glee」のパイロット版は2001年の5月21日に初めて本国でオンエアされ、反響が大きかったため、9月からシリーズとして本格的な放送がはじまりました。そういうこともあって、この第1話は第1話だけでもドラマが完結していることもあり、余韻がとてもさわやかで…続きが楽しみだなというより、今夜の録画をまた最初から見たいななんて思ったほど。逆にここまでパイロット版の完成度が高いとシリーズ化していったときにこれだけのクオリティが保てるのかな?なんて余計な心配までしてしまいました。本国アメリカではシリーズ放送にあたってパイロット版のディレクターズカットバージョンを第2話放送の前にオンエアしたようなのですが…日本で今夜放送されたのはディレクターズカットバージョンのようです(ウィルが後半にジョン・デンバーのナンバーを歌うシーンがあるかないかが一番わかりやすい区別なのだそうです)。車椅子の男の子のオーディションシーンがあっても良かったはずなのになかったのは、何か理由があってカットになったのかな?もしかしたらシリーズ化するにあたってシリーズとの整合性がない部分がカットされたりしたのかもしれません。「グリー」と聞くと日本だと男性コーラスのイメージがありますけど、アメリカでは混声スタイルで独自のスタイルが発達してるようですね。

Glee: The Music, Vol. 1 [Soundtrack]
Amazonで購入する HMVで購入する/試聴icon



あらすじ
 アメフト部員やチアガールが人気者/支配者/勝ち組として君臨する典型的なアメリカの田舎の高校、マッキンリー高校。若き熱血スペイン語教師ウィルが見つめるのは今は没落したグリー部がかつて全国大会を制覇したことを示す優勝カップと当時の指導者の「グリーとは自分を解放し歓喜すること」と刻まれた遺影。そのグリー部の顧問が生徒へのセクハラで解雇されたことを知ったウィルは財政難から合理化をすすめている学校のお荷物となってしまっているグリー部の運営費に月60ドルの自腹を切ることを承諾した上で後任の顧問を買って出る。安月給のため妻がパートに出ている経済状況で月60ドルはウィルにとっては決して軽くはない負担だが、彼はグリー部の復興に燃え、「ニュー・ディレクションズ」という新しいチーム名の下、才能を発掘すべくオーディションを実施する。
 集まったのはアフリカ系のLサイズちゃんでパワフルな歌声のメルセデス、アメフト部員のいじめの標的にされていたカートは高いキーを駆使して歌い、アジア系のティナCはしゃべるのは苦手でも歌い出すと別人のように力強く、車椅子の男の子アーティ、そしてもともとグリー部だったレイチェルはゲイの両親に幼い頃から芸事を習わされ歌も踊りも得意だが自意識過剰で正確に問題ありな女の子。アーティがメインボーカルのパートナーでは結果が出せないとレイチェルが反発するなど最初の練習から波乱含みの船出となるが、講堂を断酒会に有料に貸し出したい校長からの圧力で、州大会で優勝できなければ講堂を追い出されることになってしまいます。
 隠れた才能を発掘すべくスカウトにも力をいれるウィルの行く手を阻むのはグリー部を最下層と蔑む学校内のヒエラルキー。ウィルはそれを打破しようとチアガールやアメフト部員に目をつけます。そこで見つけたのがシャワーをしながら素晴らしい歌声を聞かせていた花形ポジションであるクオーターバックのフィン。ウィルがたまたま手にしていたた医療用マリファナを利用してフィンは罠にはめられ、フィンも歌への衝動を抑えられずグリー部に参加することになる。
 フィンの参加で俄然盛り上がり順調と思われたグリー部の前に暗雲が立ちこめます。アメフト部の顧問が猛アタックをしかけていた進路指導教諭のエマが実はウィルに思いを寄せていたと知ると、その報復にフィンを引き抜いたと言いがかりをつけ、他の部員へフィンの裏切りへの制裁をけしかけます。一方でウィルも妻の懐妊を知ると安月給の教師からの転職を考えるようになり、グリー部の顧問を放棄しようとする。
 一旦はグリー部をやめアメフトに専念することにしたフィンだが友人達がアーティを「負け犬」といじめているのを見て、本当の「負け犬」とは何かに気づき、アーティを助け、彼の車椅子を押してグリー部へ復帰する。フィンは持ち前のリーダーシップを発揮、衣装担当や振付などを得意なメンバーに割り振ると、グリー部でパフォーマンスする新しい曲を選ぶ。
 会計士として転職するための履歴書を書いていたウィルのもとにエマが近づき考え直すように説得する。彼女がウィルに見せたのは1993年の全国大会の動画。マッキンリー高校グリー部が優勝したそのメンバーには幸せそうに歌うウィルの姿が含まれていたことにエマが気づき、それをウィルに思い出させたのだった。
 講堂でジャーニーの「Don't Stop Believing」のパフォーマンスを練習するグリー部のメンバー。歌うことに情熱を爆発させることに目覚めたフィン、素晴らしいパートナーを得て長年トレーニングしてきた才能を爆発させるレイチェル、レイチェルの振付けで素晴らしいコーラスワークとフォーメーションを披露するメルセデス、カート、ティナ、超絶ギターソロを披露しバンドのメンバーを集めたアーティ。その様子を見ていたチアガールやフィンのアメフトの友達。パフォーマンスが終ったときに拍手を送ったのはグリー部の顧問を続けると決心したウィルだった。

挿入歌・使用曲
とにかくいっぱい懐かしい歌がでてくるの大きくフィーチャーされていたナンバーを…
「Where Is Love?」ミュージカル「Oliver!」から
 前任のグリー部顧問が男子生徒に過剰なスキンシップをしながら指導した時に歌っていたナンバー。若い男の子が好きなゲイがいかにも選びそう?という選曲なんでしょうか。
[YouTube] Amazonで購入

「Respect」Aretha Franklin
 ストロングボイスが自慢のアフリカ系の女の子が得意にしてそうな…なんてまるでアメリカンアイドルを見ているようなオーディションシーンでしたが、メルセデスが熱唱しました[YouTube]。
[YouTube] Amazonで購入/試聴 Aretha Franklin - Respect - The Very Best of Aretha Franklin - Respect

「Mister Cellophane」ミュージカル「Chicago」から
 アメフト部のいじめの標的にされても誰からも救いの手がさしのべられなかったカートが歌うと「まるでセロファンみたいな透明人間、みんなから無視される」なんて歌詞が泣かせます[YouTube]。アメリカンアイドルのオーディションで人気急上昇しそうな予感。
[YouTube] Amazonで購入/試聴

「On My Own」ミュージカル「レ・ミゼラブル」から
 フィギュアスケートでもよく使われた名曲「On My Own」。デヴィッド・アーチュレッタもこの曲が好きらしいですが、たしかに自意識過剰で嫌われ者のレイチェルが歌うと、こういう字幕がつくのがぴったりなんですけど、ミュージカルの中で片思いの相手にもし愛されたらなんて想像して胸を焦がす少女の気持ちが見事に歌われた素敵な歌なんですよね。確かに妄想/暴走系なんですけど。枕を涙でぬらした夜をこの曲に慰められながらすごした思い出…みなさんにはありませんか(おっさんが書くとかなり気持ちわるいな、ご容赦ください)?
[YouTube] Amazonで購入

「Can't Fight This Feeling」REO Speedwagon
 「涙のフィーリング」なんて邦題も懐かしいREOスピードワゴンの全米ナンバー1ヒット。アメフト部に所属しながらその才能から歌う衝動を抑えきれないフィンがシャワーを浴びながら歌うシーンにぴったりな歌詞ですよね!「Glee」のサントラ盤にはフィンが歌うバージョンが収録されています。
[YouTube] Amazonで購入/試聴 REO Speedwagon - Employee of the Month (Original Motion Picture Soundtrack) - Can't Fight This Feeling

「You're the One That I Want」Grease
 フィンが加わった最初の練習シーンでレイチェルとフィンが素晴らしいデュエットを披露しました。映画版「グリース」のオリジナルでオリビア・ニュートンジョンとジョン・トラボルタが歌い大ヒットしたナンバーですが「あなたに決めた!」という歌詞が、歌のパートナーとしてフィンにロックオンしたレイチェルの心境にぴったり、それに対して引き気味なフィンの表情も秀逸でした。「愛のデュエット」の邦題が分かりやすすぎですね。「Glee」のサントラに収録してないのがなぞ。
[YouTube] Amazonで購入する/試聴 John Travolta & Olivia Newton-John - Grease - You're the One That I Want

「Rehab」Amy Winehouse
 ライバルの有力校のパフォーマンスでしたが、こんな健全なエイミー・ワインハウス!見たことないと目から鱗でした。一糸乱れるフォーメーションが見事でミュージカル的な見せ場にもなってましたね。
[YouTube] Amazonで購入/試聴 Amy Winehouse - Back to Black - Rehab

「Leaving on a Jet Plane」John Denver
 ウィルがギターを抱え、将来に悩むシーンで歌ったのがジョン・デンバー…ジョン・デンバー自身が飛行機事故でお亡くなりになったので悲しいドラマを持ってしまうことになった歌なんですが邦題の「悲しみのジェット・プレーン」がそれに追い討ちをかけますね。
[YouTube] Amazonで購入する/試聴 John Denver - Take Me Home, Country Roads and Other Hits - Leaving on a Jet Plane

「Don't Stop Believing」Journey
 第1話のハイライトになったナンバー。20年以上たった今でも歌詞がとっても瑞々しくて人間の感情に触れるものの普遍性を思い知りました。スティーブ・ペリー、ご病気されてから表立った活動がなくなったのが本当に残念。「Glee」バージョンはサントラ盤からシングルカットされ、5位まで上昇する大ヒットを記録しています。サム・ツイ君のひとり多重唱もYouTube[こちら]で話題になり、このブログでも紹介させていただきました[こちら]。
[YouTube] Amazonで購入/試聴

アメリカ競争社会への皮肉とそれでも戦うための糧となるドラマ?
 競争が激しいアメリカ社会で秀でることの難しさに悩む高校生の姿が描かれていますが、アメフトやチアといったステレオタイプの校内での勝ち組に対して「しょせんはこの高校の全員、この町に住む全員が負け組」と心の叫びを発するフィンのセリフに胸を打たれました。競争社会で「勝ち組」になれる人間は一握りしかないということにあきらめてしまうのか、それでも競争に参加するのか、新しい価値観を主張するのか…答えをひとつに押し付けずに、このパイロット版ではいろいろ余韻を残しながら終るところが良かった。明日からまたがんばるための糧になったような気がします。

よろしければ人気ブログ投票おねがいします(こちら)


posted by Alex at 03:54| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 海外ドラマ | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/139645277

この記事へのトラックバック