課題はラテンコンビネーション
オリジナルダンス(OD)はリズムが毎年決められていてその中からリズムを選び、決められたエレメンツをこなします。
今シーズンのリズムはラテンコンビネーション、チャチャ、ルンバ、サンバ、マンボ、メレンゲ、サルサから選び、音楽は2つもしくわ3つつなぎ合わせることを要求されます。
決められてエレメンツは、2つのリフト(6秒以内)、スピン、ダイアゴナルステップ(二人が組んでリンクを斜めに横切るステップ)、ミッドラインステップ(二人がはなれて、リンクの中央を横断するステップ)。
あまりアイスダンスを見ていなくても分かりやすいポイントはミッドラインステップに入ってるツイズルと華やかなリフト。
ツイズルとは1回の動作で前に滑って進みながらクルクルクルと体を回転させる動きで、ミッドラインステップの中で二人がサイドバイサイドで同時にすることが求められています。アイスダンスのステップのひとつにすぎませんが、最近はつまんないことに「ツイズルの評価=アイスダンサーの力」のようなことになってしまって、ほかのステップをおろそかにしてでも「ツイズル命」でみんながんばりますが、どうしてもミスがでるのがここです。ツイズルしてるときに進む距離(長いほどいい)、不得意な方向の回転でもスムーズか、二人はそろってるか、二人の距離(短いほどいい)、ツイズルの回転数、回転しているときの手の位置などで見た目に分かりやすいせいだと思います。
コンパルソリーで10位までに入ったカップルは後半の1グループで滑ります。日本の渡辺木戸組も前半の組では後ろから2番目の13番滑走と言うういい滑走順を引き当てました。
滑走順と選手紹介
グループ1(3時スタート予定)
1 ウィン&ロウ カナダ
コンパルソリー12位 31.42点
リズム マンボ/ルンバ/サンバ
カナダ2番手。金メダルを狙うベルビン&アゴストと同じシュピルバンドコーチに移籍してからかなり洗練された印象。 ラストのサンバはおなじみリッキー・マーティンを用意してるので楽しみ。
2 ホフロワ&ノビツキー ロシア
コンパルソリー14位 30.90点
リズム ルンバ/チャチャ/さんば
ロシア3番手、20歳と24歳の若いカップル。まだまだ地味ですが、変な癖がない分、ロシア2番手より将来性はありそう。今シーズンからシニアで本格的に成績を残していて伸び盛り。コーチはアレクサンダー・スヴィニンという若いコーチでビデオ「Ice Skating Allstars」(こちら)に今飛ぶ鳥を落とす勢いのシュピルバンドとともにクレジットがあるので最近までショーなどで滑っていたのかもしれません。残念ながらビデオは廃盤。
3 シルヴァースタイン&オメーラ アメリカ
コンパルソリーダンス18位 27.53点
サルサ/ルンバ/チャチャ
アメリカ3番手。今シーズンからカップルを組んだばかりでオリンピック出場を果たしました。シルヴァースタインは1999年に別のパートナーと組んで世界ジュニアチャンピオンとなり、翌シーズンはシニアで四大陸選手権3位(大阪でしたね)、そして初の世界選手権12位と、久々にアメリカから将来チャンピオンも狙えるカップル登場!と話題になりました。がその後謎の解散。今シーズン、オメーラと組んで全米選手権で復活したときに、自身が摂食障害に苦しんでいたことを告白しました。彼らもシュピルバンド門下。
4 グレゴリー&ペチュコフ アメリカ
コンパルソリー15位 30.51点
アメリカ2番手。リズム チャチャ/ルンバ/マンボ
インターネットが結びつけた国際カップルであることはあまりにも有名。インターネットでダンスパートナーを探していたロシア人ペチュコフがアメリカ人グレゴリーを見つけて、アメリカでトレーニングを開始。その後ふたりは私生活でも結婚しています。コーチは荒川静香と同じニコライ・モロゾフ。
グループ2(3時30分ごろスタート予定)
5 ザレツキー&ザレツキー イスラエル
コンパルソリー24位 23.51点
リズム サンバ/ルンバ/マンボ
イスラエル2番手。イスラエルの選手が旧ソ連圏生まれが多いですが、彼らはベラルーシのミンクス生まれ。コーチはリレハンメルと長野の金メダリスト、エフゲニー・プラトフ。
6 フレイザー&ルカニン アゼルバイジャン
コンパルソリー20位 27.27点
リズム チャチャ/ルンバ/サンバ
女性がブロンドに染めてからイメージが大きくかわりました。コンパルソリーでは20位と出遅れましたが渡辺木戸組と最終的に競り合うのではないかと思います。最初のチャチャがトランス系のアレンジでおもしろい。コーチは元世界チャンピオン、アレクサンダー・ズーリン。スケートファンでなくても彼がマイア・ウソワとアルベールビルで滑った「四季」をいまだに覚えてる人が多いですね。
7 ゴロヴィナ&ヴォイコ
コンパルソリー23位 23.88点
リズム サンバ/ルンバ/サンバ
ウクライナ2番手。1-2年前の世界ジュニアの演技を見た記憶があるはず…なんですが印象に残ってません。今シーズンはモロゾフの振り付けでがんばってるようです。
8 ペシャラ&ファビアン フランス
コンパルソリー16位 28.59点
リズム サンバ/ルンバ/サルサ
フランス2番手。渡辺木戸組のライバルの一組ですが、コンパルソリーで先行かれたのは痛い。男性が前回の金メダリストグウェンダル・ペイゼラーに一生懸命まねてるのは伝わってきますが…ODの衣装はバカンスに来た白人風でイマイチ。ルンバで使ってるのはビートルズの「And I Love Her」のルンバーバージョンでのカバーですね。素敵です。
9 コーク&ズッチ ポーランド
コンパルソリー21位 24.93点
リズム サンバ/ルンバ/サルサ
ドイツがアイスダンスの出場枠を放棄したので繰り上がり出場したカップル。今シーズン、コンパルソリーでは順位が良かったのに、思わぬ21位スタート。彼らもシュピルバンド門下になっててびっくり。
(整氷作業)
グループ3(4時20分ごろス他t-と予定)
Warm-Up Group 3
10 ホフマン&エレク ハンガリー
コンパルソリー19位 27.53点
リズム チャチャ/ルンバ/サンバ
エンギ&トットという素敵なアイスダンサーもいたハンガリーから久々に上位を期待されてる選手。世界ジュニアで表彰台に立ったときには将来を大変嘱望されていましたが、シニアになってかなり伸び悩んでる印象。
11 カー&カー イギリス
コンパルソリー11位 31.58点
リズム チャチャ/ルンバ/サンバ
ヨーロッパではすでにスター選手ですが、オリンピックで世界的な人気を得るかもと予感させるカール姉弟。今シーズンからは「ボレロ」で伝説となったクリストファー・ディーンの亜アドバイスを得てさらに洗練され、オリンピックでは念願のトップ10入りが見えてきました。ODでは最初の要素のミッドラインステップをやるまでに、ここは直接は技術点に結びつかないのですが、工夫された難しい動きがあって、導入部から一気に盛り上げます。ラストもディスコ風のアレンジで楽しい。おなじみユニオンジャックだけでなくスコットランドの青い旗で応援するファンも多い。
12 グレベンキナ&アズロヤン アルメニア
コンパルソリー22位 24.28点
リズム サンバ/ルンバ/サンバ
昨年末のNHK杯で来日しているので、そこでファンになった方も多いのでは。彼らも渡辺木戸組と競り合っているカップルですが、今シーズンは調子がよくて渡辺木戸組は押されぎみ。
13 渡辺&木戸 日本
コンパルソリー17位 27.95点
リズム チャチャ/ルンバ/サンバ
久々にアイスダンスに日本選手が登場します。 渡辺さんは先日の公式練習でハッピーバースデイが放送されて大変うれしかったそうです。35歳と30歳の、大人が多いアイスダンスでもこれは超高齢カップルになります。代表選考などでいろいろ苦労してきただけに、オリンピックではベストのエンギをみせてほしいです。木戸さんは「ラテンを踊りたい!」ODへ向けたb抱負を語っていました。フリーを第3グループで滑られる15位以上を期待したいです。
14 チャイト&サフノフスキー イスラエル
コンパルソリー13位 31.07点
リズム チャチャ/ルンバ/サンバ
まさかの転倒でメダル候補がこの位置で滑ることになってしまいました。今シーズンは今までネックだった女性の足もとがかなり改善されたのでメダルが見えてきたかなと思ったのですが残念です。ここ数年指示しているプラトフに加えズーリンのアドバイスも受けてるのでキスクラでこのふたりのはさまれて座ってるとダンサーがかすむくらい豪華。
グループ4(5時ごろスタート)
15 ドロビアズコ&ヴァナガス リトアニア
コンパルソリー8位 35.23点
リズム サンバ/ルンバ/チャチャ
今シーズン久々に競技復帰したリトアニアのカップル。ユーロでは素晴らしい滑りでコンパルソリー2位でしたが、今回は不利な滑走順などもあり8位とメダルはやや厳しくなったでしょうか。ODも上位グループでは最初と言うまたた不利な順番を引いてしまいました。演技の流れや大きさ、氷上の作り方など表現力は完璧といっていいぐらいすばらしいですし、リフトという見せ場もありますが、ツイズルや細かいステップなど新採点への対応が現役のカップルに比べて弱い印象があります。ユーロの放送で見たODは、選んでる1曲目のサンバが奇妙な曲でサンバを表現しているように見えないので損だと思うのですが。ルンバ、チャチャの雰囲気はよかったです。
16 ドムニナ&シャバリン ロシア
コンパルソリー9位 33.37点
リズム ルンバ/サルサ
ロシア2番手。大柄でスタイルのより美男美女なのに、今シーズンのユーロの衣装は・・・どこの田舎からでてきたんだろう?ってぐらいだめです。ぜひ、オリンピックでは新しい衣装を期待したいですね。また、他のカップルが3曲つないでくるのが多い中、珍しくこのカップルは2曲なので展開が乏しく見えてしまうのをどこまでブラッシュアップして最後まで飽きさせずに見せられるかもポイントですね。
17 グルシナ&ゴンチャロフ
コンパルソリー5位 37.39点
リズム サンバ/ルンバ/サンバ
ウクライナにとってアイスダンス初のメダルになるかどうか。昨年の世界選手権は3位でしたが、コンパルソリーは僅差ですが5位になってしまいまいした。荒川静香選手をはじめこのオリンピックでもたくさんのスケーターを抱えるニコライ・モロゾフコーチですが、彼が一番力を入れているのはこのカップルなので、彼らがメダル取れるかどうかは実はその後のモロゾフの士気にかなり影響があることが予想され、荒川さんへの影響必至なので、がんばってほしいところ。
18 デロベル&ショーンフェルダー フランス
コンパルソリー7位 36.44点
リズム マンボ/ルンバ/マンボ
今シーズン、地元開催のユーロで期待されながらミスが出て表彰台に立てなかったフランス一番手。コンパルソリー7位とユーロで燃え尽きたんでしょうか。今シーズン、日本人に到底理解できない高尚な衣装をODで着ていましたが、ユーロでは万人向けの衣装に修正してくださっていました。ここカップルを教えてるコーチの上の位置から観客を見下したような芸術性は、好きな人は好きだし、苦手な人は苦手だと思う。彼ら自身はナイスなキャラクターです。
19 デンコワ&スタビスキー ブルガリア
コンパルソリー3位 37.65点
リズム チャチャ/ルンバ/サンバ
今シーズンは怪我で大幅に出遅れていましたが、コンパルソリー3位でなんとか格好がつき、メダル争いに踏みとどまりました。後ろからはジャッジから好かれているカップルが追いかけてくるのでここからが勝負どころでしょう。フリーではNHK杯で大転倒してますし、試合数も少なかったので、どこまでこの位置に踏みとどまれるかですね。曲は皆様おなじみサンタエスメラルダの「Another Cha Cha」。大好きな曲ですが・・・選曲古くないかな?そこが心配。今シーズンから渡辺木戸組と同じコーチのもとで練習しています。
サンタエスエスメラルダ「Another Cha Cha」
収録CDの情報を見る/購入する(こちら) 試聴する(こちら)
このCDには忘れた頃のフィギュアスケートで使われる「悲しき願い/Don't Let Me Be Misunderstood」も収録されてるのでファンは持っててもいい1枚かも。
(整氷作業)
グループ5(5時50分ごろスタート予定)
20 デュブレイユ&ローゾン カナダ
コンパルソリー4位 37.44点
リズム サルサ/ルンバ
デロベル&ショーンフェルダーと同じコーチの門下ですが、今シーズンからフリーダンスの振り付けをカナダのデヴィッド・ウィルソン(織田選手や安藤選手の振り付けでおなじみ)に変更したのが大成功。いままでの小難しいかんじでなく、誰にでもアピールできる演技になった(特にフリー)ので、NHK杯やGPFに来ていたこともあり、日本でも一気にファンが増えた模様。ジャッジの評価も上がってきています。ただ、ODはフランスの振り付け師のようでやはり・・・好みが別れる演技ではないでしょうか。見所は身長差をいかしたアクロバティックなリフト。苦手のコンパルソリーは4位と彼らにとってはこれ以上はないという順位でメダル射程圏内につけたので、ポイントはこのODになりそうですね。カナダは不利なジャッジを受ける心配がないのも彼らにとっては好材料。
21 ファイエラ&スカリ イタリア
コンパルソリー10位 33.20点
リズム チャチャ/ルンバ/サンバ
地元イタリア2番手。現役のカップルでは一番好きなカップルですが、今シーズンは元気がなくて残念。この男性の踊るラテンは本物なのでぜひODでは最高にスパークしてほしいと願ってます。 今回はカー姉弟に抜かれそうな気がします。(気弱なファンでごめんなさい)
22 ナフカ&コストマロフ ロシア
コンパルソリー2位 38.20点
リズム チャチャ/ルンバ/サンバ
金メダルへ一番近い(こちら)と思われていた世界チャンピオンのカップルがコンパルソリーで2位。ユーロに引き続き波乱のスタートとなりました。もともとコンパルソリーは得意と言うわけでなく、なんとなく押し出される形での1位が多かっただけに決定力が無かったのは確かですが、これでナフカの闘志に火がつくでしょうか?コストマロフがやけどしないか心配です。今シーズンもフリーダンスよりODのほうが他のカップルを圧倒するような内容なので、絶対にここで逆転しておかなければなりません。勝負は楽しくなりましたね。
23 フーサルポリ&マルガリオ イタリア
コンパルソリー1位 38.78点
リズム チャチャ/ルンバ/サンバ
ソルトレークオリンピック以来の国際競技会がこのオリンピックになった元世界チャンピオンで前回の銅メダリスト。ど派手な衣装で観客の大声援を受けて登場した彼ら、ブランクあったわりにがんばって滑っててさすがだな。これは地元だし、8位ぐらいには入って大健闘なんじゃないの?なんて思ってみてたらまさかの1位。今回ばかりは自分の見る目の無さにがっかり。本人達も驚いていましたが、その後はスター選手らしく1位で当然とばかりに変なサングラスかけて画面にたびたび登場して、そのたびに自分の見る目の無さにがっかり。あやうくテレビをなぐるところでした。この人たちに落ち込まされた1日でした。ODも初披露となるので順位がまったく読めませんね。
24 ベルビン&アゴスト
コンパルソリー6位 37.36点
リズム サルサ/ルンバ/チャチャ
ベルビンの国籍問題(こちら)が解決してオリンピック出場できた彼ら。昨年の銀メダリストですが、コンパルソリー6位と出遅れてしまった印象。僅差だから問題はなさそうですが、彼らもフリーよりODのほうが仕上がりがいい印象なので、ここで逆転して3位までに入っておきたいところでしょう。次にバンクーバーでは金メダル確実と目されてるので、ここでメダル取れなくても悲壮感はないなー・・・なんてことを応援基準に入れちゃまずいですかね?
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