2009年11月10日

映画「2012」観てきました その2 いいかげんな長文感想など

「2012」オフィシャルサイト[こちら]
超話題作、この冬のイベントムービー
 公開前から、今年最大の問題作、ラジー賞間違いなしなんて揶揄されることも少なくない映画「2012」を観てまいりました。アメリカでも公開前ということで、試写会でこんな体験はじめてというレベルの入場規制がありました。携帯電話やデジタルカメラなどを預けさせられるのはもちろん、かばんの中身チェック、そして最後はなんと「金属探知機」、演出として「なーんちゃって」でやってるのあかと思いきや、ポケットに入ってたキーホルダーとキーの束が見事に反応しちゃいました。制作費2億ドルですから、興行収入でそれを取り戻すために、盗撮&違法コピーなんかに足をひっぱらせないぞという不退転の決意を感じさせました。
 あの「インディペンデンス・デイ」と同じローランド・エメリッヒ監督作品ということで予算を湯水のようにつぎ込んだVFXによる映像がすごい。トレーラーで使われている地割れから車が逃げるシーンなんて・・・あんなハイライトを公開前から見せちゃっていいの?と本編を見る前は心配していましたが・・・序の口。あのクラスの驚愕映像が次から次へとでてくるので、トイレさえしっかりすませておけば(これ大事)、2時間38分があっという間。ドラマの内容は「インディペンデンス・デイ」同様、荒唐無稽なストーリはこれはまじめにやってるのか?自虐ネタでやってるのか?ってぐらいの展開ですので、評論家筋から評価が高くもらえるはずも無いものではあるのですが、それでもお涙頂戴シーンではしっかり泣いてる自分がおりました。「インディペンデンス・デイ」だって結局はカルト的人気で何度もテレビで放送され、そのたびに某大型掲示板には専用のコーナーができて盛り上がると噂に聞きます。タコみたいな宇宙人はでてこないし、大統領が戦闘機を操縦してUFOを撃墜するクラスのお馬鹿展開を覚悟してたので、ずいぶんまとだったという印象。種の保存方法として選んだ手段もてっきりあの大きなあれがあれしてどっかへぼーんなんて期待していたのに地味な展開で拍子抜けしました。しかし、こんなにお金使って馬鹿馬鹿しいことを本気でできるのって、やっぱりハリウッドしかないんだなと実感。「インディペンデンス・デイ」や「デイ・アフター・トゥモロウ」などのエメリッヒ作品だけでなく前述の「ディープ・インパクト」や「アルマゲドン」そして「タイタニック」などの大作パニックムービーへのオマージュ/パクリ/ネタ使いがそこここにあって、「集大成にしたい」という意気込みは感じました。興行収入で採算割れしてもソフトで商売できそうだし、ソニーピクチャーズ系は自社系列のテーマパークが無いのが残念ですが、どこかで「2012ライド」なんてアトラクションができたら絶対自分は足を運ぶけどな!映画「2012」公開されたら1800円払ってもう1度あの映像を今度は「はらはらどきどき」することなく、落ち着いてしっかり詳細まで見てきたいななんて思わせてくれました。
 日本では11月21日から公開になります。
 
 ただし、あまりにも映像がリアルすぎるのでお子様のご鑑賞にはご注意が必要。現実とフィクションの区別が付かない年齢の子供は、人もどんどん死んでいく話ですし、トラウマになる可能性すら感じます。アメリカではPG13ですから13歳以下は子供だけの入場は規制されているほどです。日本ではどうなるんだろう?

俳優にお金をかけてない中、この人がブレイクしそう?
 VFXにお金をつぎ込んだ分、俳優には金を使わないことを徹底していました。うん千万ドルのギャラやインセンティブを求めるような俳優の出演は皆無。それでも俳優の裾野の拾いハリウッドですから、演技ができちゃう人はごろごろその辺にころがってるわけですね。主演のジョン・キューザックは芸能人一家に生まれたため子役からはじまって長いキャリアを積んだ安定感のある役者さん。カリズマ性皆無のかわりにハリウッド的に素性がしっかりしている役者だけに大作の撮影中に何か問題起こして降板、大金をどぶに捨てるような撮影のしなおしなんてトラブルを起こす可能性ないなんてところが最大の起用理由になってるかもしれません。ルックスなんてなんちゃってニコラス・ケイジ風で、ニコラス・ケイジがずっと主演はってられる理由もそこかもねなんて思いつつ見ておりました(ふたりは「Con Air/コネ・エアー」で共演してました)。なんちゃってといえば娘役はなんちゃってダコタ・ファニング[アダムとのミスマッチングな2ショット発見]、大統領役は「ディープ・インパクト」で黒人が大統領役をやったインパクトで話題をさらったモーガン・フリーマンのなんちゃって。今や現実にオバマ大統領だったりするわけですが。そして大統領の若き科学アドバイザーはオリバーつながりでなんちゃってチャーリー・ヤング(なぜかここだけ役名)。オリバーというのは日本でもおなじみドラマ「ホワイトハウス/The West Wing」でホワイトハウスの顧問弁護士オリバー・バビッシュを演じたオリバー・プラットのことで、今回は首席補佐官役。ドラマのイメージのせいでホワイトハウスの中にいることに違和感がないし、逆にそこを利用して、彼をホワイトハウスのアイコンとしてホワイトハウスらしく見せるための演出にひと役買っております。
 俳優に超メジャーどころを使わなかったのは「インディペンデンス・デイ」同様なわけですが、あの映画によってウィル・スミスが大ブレイクしたわけですから、今回はこの映画から・・・と思い返してもメインキャラクターでは思い浮かばないな。大きな役ではないけどアントノフの操縦シーンと着陸シーンで、見せ場を作ってもらったサーシャ役(名字すらない)のジョアン・アーブがこの映画をきっかけにというわけではなく、次にブレイクしそうな俳優さんかな?ドラマ「アントラージュ」を見てた人は、兄貴のジョニーのほうがベガスでお気に入りにしてたマッサージ師で、あまりにもひいきにされたものでお気に入りの方向性を間違って、これは顧客に応えなきゃいけないと勘違いした役としてけっこう印象に残っているんじゃありませんか?[YouTube]。実はこの秋からアメリカABCはじまったばかりドラマシリーズ「Eastwick」(あの「イーストウィックの魔女達」ドラマ化)でレギュラーを掴み、このルックスですからメイン視聴者層のご婦人方のハートをがっちりキャッチしていると話題に・・・ドラマが途中でぽしゃらないかぎり、一気にきそうです。


ここから先はネタバレ・・・



あらすじ&いいかげんな感想など
 2012年、売れない作家でドライバーで生計を立てているジャクソンは子供たちを連れてイエローストーン国立公園にある離婚した妻との思い出の湖を訪れますが、湖は干上がり、そこでアメリカ政府に拘束されたことから、徐々に政府がひた隠しにしてきた人類滅亡へのシナリオとそれに備える政府の極秘計画を知ることになります。それは、インドの地質学者によって判明した太陽のニュートリノ放出量が増えた影響で地球のコアの温度が急上昇しこのままでは地殻が溶け出し地上に未曾有の大災害をもたらすこという人類滅亡のシナリオと、何千年も前にマヤ文明が予言した2012年の惑星直列による人類滅亡のシナリオと、アメリカ大統領の提案で世界各国が協力して行われている一部の有力者や科学者達を選別して動物や芸術品とともに滅亡から逃れ「その日の後」に種を保存のための秘密計画でした。ジャクソンは家族と生き残るため、イエローストーンからハリウッドそして太平洋を越え、中国へと地上が地獄絵図となっていく中、脱出をはかります。離婚した妻の現在の恋人やロシアの大富豪、チベットの僧侶などの強力で脱出のための船にたどりついたジャクソンとその家族たち。それは大型宇宙船でも飛行機でもなく、強固な鎧で覆われた超大型船、まさにあのノアの箱舟を再現したものでした。予定より早くその日がきたことなどの影響で、秘密基地に集まった人々の中にも箱舟にのれない者が続出、現地の作業員なども入り混じり、パニック状態に。建造のための資金を得るために、政府は大富豪に生き残るために「パス」を売ったり、市民のパニックを恐れ情報を統制するために殺人すらいとわない非常なやり方に反発した若き科学者が立ち上がり声を上げるが、そのことによりまたあらたな難題が・・・。
 いくつかの人間ドラマが平行して描かれ、最後はひとつにつながるというパニック映画の王道を行く構成ですが、その人間ドラマがそれぞれ「父子関係」をテーマにしているのも特徴でしょうか。パニック時は頼れるのは女じゃなくて男ってイメージはハリウッドらしい保守的な思想ですね。でてくるほとんどのお父さんは生き残れません。お父さんだけでなくどんどん人が死んでいくので、救いようがなさすぎて、途中でむかついてきましたが、最後はなんとなくハッピーエンドにしてしまうのがさすがハリウッド。ロシアの大富豪の「欲望のままに突き進む」感が最後までいい味だしてて、最後はお父さんしちゃうところが憎みきれなかったですね。日本の首相もちゃんと仕事してくれましたが、日本が沈没するVFX映像がないのが残念。今回大々的に破壊されるシーンがフィーチャーされたのはリオデジャネイロ、ロスアンジェルス、ワシントン、そしてローマ(バチカン)。その中で、ホワイトハウスと大型空母の縮尺が映像であってるならかなり目から鱗。人間の亡くなり方ではバチカンが一番悲惨、宗教施設が大量殺戮の元凶になっちゃうわけですから(どっちみちみんな死ぬわけですけど)。
 船がてっきり大型宇宙船かなにかで地球を脱出するような完全にありえない話ではなくて単なる船ってのが拍子抜けというか、覚悟してたほどの驚愕な結末じゃないので「案外まともな話じゃん」なんて思ってしまうのは感覚が麻痺してますか?ジャクソンの息子の名前がノアってのが伏線でございました。ジャクソンたちが乗った大型機がハワイで途中給油する必要があったのにハワイも炎上していて、太平洋上へ着水することも覚悟してたら、大陸が移動してきていてしかも秘密基地の近くに着陸ってご都合よろしすぎる展開だけは笑いましたけど。燃料切れになりそうならまずは機内に一杯積んでいた重い車を早く捨てて軽くするのが基本かな?最後に行き先が喜望峰になるオチもやりすぎ。
 そういえば「パニック時は男!」ってイメージの刷り込みとともに、中国は大きなプロジェクトを人海戦術で短期間にやってのけるって刷り込みも怖いかな。最後に人類の命運を中国製品に預けるって「?」いっぱい並べたくなります。アメリカでは毒入りペットフード事件はすでに風化しちゃったのかな?日本政府も毒入り餃子事件はすっかりなかったことにしてるけど。
 そしてワンコ好きは安心して最後まで見てていいですよ。こういう映画見ると、地球の終焉に一緒にいられる家族がいないって「厳しい!」って気持ちになって落ち込みかけてましたが、うちには猫がいるから一緒にすごせばいいかなんて救われたの気持ちで終ることができました。
 繰り返しになりますが、もう1回ぐらいはお金を払って足を運んでもいいかなと本当に思いましたよ!

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ラベル:2012 映画
posted by Alex at 16:23| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(4) | 映画 | 更新情報をチェックする
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