大晦日の日、わざわざ友達を呼び出してふたりで行ってきました。っていうのもやっぱりこれは男ふたりで行って回りをガタガタさせなきゃね…ってなつもりもなく、携帯新しくしたときに、メモリダイヤルをチェックしてたらPちゃんの名前があったので、なんといってもPちゃんはファッションにもお洒落にもこだわりあるから、こういう映画でも付き合ってくれるかなって思ったからです。2年ぶりにもかかわらず余裕で大晦日でてきてくれたPちゃんに感謝。しかもPちゃんはその夜は松田聖子のカウントダウンへ行く予定とハードゲイ…じゃなかったハードスケジュールの中、風邪を押してきてくれました。映画館は大晦日朝ということもあってふたりを含めて15人ほど、4-5人のおじさんおばさんたちはたまたまただ券ありましたといったかんじで消極的に最後列、あとはひとりで来た方々ばかりで、いつもの映画とはかなり観客層が違いました。
「素顔の告白」ではない
この映画邦題は「素顔の告白」となってますが、これはジョージ・マイケル側はOKだしてるのかしら?映画の中でも日本では「Face」が別のタイトルで売られてるみたいなこと言って(おそらく帯の宣伝文句のことだと思うけど)ネタにされてましたから、なんだかこのあたりがグレーゾーンな気がします。原題は「A DIFFERENT STORY」でどこにも「素顔」も「告白」の意味もないんですね。映画見た感想も「素顔」も「告白」もありませんでした。だからつまらないって言ってるわけではなくて、邦題はセンセーショナルなキャッチにはなっているけど、本来この映画を見なきゃいけない観客を逃して、「同性愛」をキーワードにした興味で見に来てしまう観客が多くなってしまったのではないでしょうか。タイミング的にイギリスで同姓婚が法律的に認められるようになったのと丁度重なったのもよかったのか悪かったのか微妙。その部分が映画の中で占める割合はこのタイトル、テレビなどの紹介で予想されたものよりはるかに少なかったです。でもそういった情報から見に来てしまった観客には2時間も座席に座ってるのはつらかったんじゃないですかね?
「A DIFFERENT STORY」
なんで「素顔の告白」じゃないかというと、この映画のクリエイティブコントロールはあきらかにジョージ・マイケルが握ってるわけで、第3者が制作したドキュメンタリーではないですよね。ジョージ・マイケルが語りたいジョージ・マイケル像の物語・・・それが実像なのか虚像なのか第3者による検証はされていない・・・という意味でやはり「A DIFFERENT STORY」ってタイトルがぴったりですね。そしてこの映画は決してドキュメンタリーではなくてミュージカルとして見て楽しめるんじゃないかな?パンフレットの解説に「気になったのはジョージが淡々とした口調で語りきってるところです。ポップスターにはある程度の闇が必要と思うけれど、これほどあからさまに語りつくしてしまったら、次はどうするのか。不安な反面、期待もありますね。」って書かれてるんですけど、この映画を見終わって、充分まだ彼の明らかにされてない面は残ってる、むしろ闇の部分の深さをこの映画を見たことでさらに知らされたと、私は思いました。肝心なことは何一つ語ってないし、でもそこは聞きたいかというと、そこまで聞くのは悪趣味な気もするし。彼が語った部分から語らなかった部分を想像しつなぎ合わせる作業がまた楽しいのではないかと思いますし、そこを埋めるのが彼の音楽であり、PVかな。この映画見終わって一番認識を新たにしたのはPVは決して音楽の添え物ではなかったんだな、ジョージ・マイケルの場合は、と気づいたことかな。
「無償の友情」
私がもしこの映画に邦題つけるなら「ジョージ・マイケル 素顔の告白」ではなくて「デビッド・オースティン 無償の友情」かな。たぶんそれじゃ観客動員できずに配給会社は倒産でしょうが。それぐらいこの映画の中でデビッド・オースティンのインタビューが占めるウェイトが高かった。彼はデビュー前からの友達で、曲を一緒に書いたりしていますが、映画中にでてくる「ワム!が6人組になる可能性」が実現してればおそらくメンバーになってたんじゃないかな?その後もじっとジョージの友人として彼のそばで見守っている立場だし、厳しい状況のときも、たとえば、例の事件のあとはじめてテレビに出演してインタビューを受けたときも客席にいたようだし。子供の頃からの友達がいかにアンコンディショナルな友情で結びついているのか・・・そこに感動してしまいました。それに比べれば確かに、ジョージ・マイケルのアンドリュー・リッジーへの友情は本当に友情だけかもしれませんが、デビッド・オースティンがジョージに寄せる友情にくらべたらヨコシマだなと思いました。そのあたりも明らかにジョージは「告白」しきってないですからね。
どんな人に見て欲しいか
ネタばれになってしまうのも嫌なので今日のところは感想はこれぐらいにします。この映画は世の中のすべての人お薦めできる映画じゃありません。きっと退屈してしまう人の方が多いと思います。じゃあ、どんな人にならお薦めできるかというと、ジョージ・マイケルをポップスターとして消費した人たち。消費ってなんか悪い意味みたいですが、そうではなく彼の音楽を聞きながら青春をすごし、彼の音楽に思い出がいっぱいある人たちですね。ぜひ、あの頃聞いた(現在進行形でもありますが)、ジョージ・マイケルのポップチューンがどんな背景で生まれたか、あのときのあの名唱の裏にはどんな思いがあったのか・・・ぜひ知ってほしいなと思いました。デヴィッド・オースティンの名前は知らなくてもシャーリー&ペプシが誰かぐらいは知ってないと最初の30分がきついかもしれません。彼女たちも狂言回し的な役割でインタビューが使われてますからね。
字幕読みにくい件ですが、パンフレットの方で翻訳字幕がすべて読めるようになってましたので、もし私と同じように読めなかったりした方で気になる方は、買われてはいかがでしょうか。
映画見た前と後とでジョージ・マイケルのイメージが変ったりすることはないですが、あなたの中での彼の曲の中の好きな曲のランキングは変るんじゃないですかね?どうでも良かった曲がすごく愛おしく思えたり、好きだった曲がもっともっと好きに思えたり。
関連リンク
さっちゃんのジョージ大好き「12月に上映『ジョージ・マイケル〜素顔の告白〜』」
さっちゃんのジョージ大好き「G: WELCOME TO JAPAN ! ENJOY !」
中日新聞「ジョージ・マイケル来日 同性の恋人同伴、来年には結婚予定」
藤本真由オフィシャルブログ「試写会感想」
配給会社による公式ホームページ
(イントロをスキップしたいかたはこちら)
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映画を見に行って以来(でもないですが)、やたらとGMの曲をくちずさんでいるので、ついに娘に「パパうるさい、それ」と言われてしまいました。
お正月くらいいいじゃないか!!
バカなことを書きましたが、上の記事おっしゃる通りですね。好きな人が関心があれば見に行けばいいんです。そうでない人は無駄なお金を使うべきではない。GMもそういう興業収入は期待していないはず、なんて思う今日この頃です。
「好きな人が関心があれば見に行けばいいんです。」
そうなんですよね、友達無理やし誘って悪かったかなってちょっと反省しました。私より3つ年下なのでワム!はリアルタイムでは知らないはずなんですよね。でもPVにはかなり惹かれたみたいでPV集欲しいって言ってくれたのが救いでしたが。
映画行く前はマドンナばっかり聞いていたんですが、帰ってきてからはジョージ・マイケルばっかり聞いています。
今回の映画は誰と見に行くか、難しいですよね。
私は家族で見に行く以外の映画は大体一人で行きますね。仕事柄(?)友人と時間を合わせにくいこともさることながら、一人で見入ってしまうほうなので。
今回もご他聞に漏れず、1時間半強でしたか、世界に入っていました。
saraさんのところから来ました。
>「デビッド・オースティン 無償の友情」
巧いですね〜(^_^) なるほどです。
劇場公開されたのはうれしいのですが、ファン以外のだれが観に来るんだろう?なんて気にしていたのですが、そんなこと気にしなくて良かったんですね。ありがとうございます。
>>巧いですね〜(^_^) なるほどです。
ありがとうございます。コレわかってもらえるのがうれしかったりする。
>>ファン以外のだれが観に来るんだろう?
っていうかもっと今ファンでなくてもワム!のファンだったり「Face」をよく聞いたんだ!なんて人たちにはもっと見て欲しいよ!あまりにも今、同性婚の部分に注目されすぎてて映画の本筋が埋没してしまってる。
3回ですか。見たくなる気持ちははわかります。大阪は朝と夜だけの上映だったので1日に何回もは無理だったんですが。
いままで聞いてた曲に新たな魅力が加わったり、気に留めてなかった曲がすごくよくなったり・・・そういう映画でしたね。