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2008年06月26日

岩崎宏美「月光」/早すぎた吉田美和?

スカパー! TBSチャンネル ロッテ歌のアルバム
 本当は今週ボックスが発売された益田宏美時代の作品を紹介して聞いてもらって1組でも多く買ってもらえるように宣伝すべきところなんでしょうが、今朝、TBSチャンネルで岩崎宏美が「月光」を歌っているのを見てしまったもので…以前アルバム「Cimema」の紹介を途中まで書いていてボツにしていたものを再利用しつつ強引にエントリー立てて見ました。こうして立ててみるとタイトルが過激で両方のファンからおしかりをうけそうですがそのあたりの話はおなじみ迷惑な長文の後ろ方に出てまいります。
 放送済みの情報になって申し訳ございません。私も昨日、深夜にHDの整理をしていたら表示されたiEPGのおすすめリストに今朝の5時から放送の「ロッテ歌のアルバム」が入っていて、もしかしてと思ったらやはり「岩崎宏美」のキーワードでひっかかっているじゃないですか、それで気がついたしだいですので告知することができませんでした。おかげで今朝は超早起き(予約録画だけじゃ心配で)。1985年12月22日放送分と知って不思議に思ってTBSチャンネルのサイトをチェック。というのも私が物心ついた頃には「ロッテ歌のアルバム」は放送が終了していて伝説の音楽番組化(ちょっとおおげさか)していたので、まさか80年代収録分があるとは…。一旦1979年に番組は終了していましたが1985年にリニューアルして再スタートしていたんですね。当時まったく知りませんでした。すでに今朝放送分が再放送で再放送予定はないのが残念。来月は岩崎良美出演分があるということですので(しかもこの流れだと時期的には「タッチ」ではなく珍しく「愛がひとりぼっち」かも??)、こちらも楽しみ。

放送された曲
「ジングル・ベル」(岩崎宏美、中山美穂、サーカス)
「BE−BOP−HIGHSCHOOL」(中山美穂)
「Mr.メモリー」(サーカス)
「涙あきちゃった」(内海美幸)
「サンタが町にやって来る」(サーカス)
「恋人がサンタクロース」(中山美穂)
「ホワイトクリスマス」(岩崎宏美)
「月光」(岩崎宏美)
TBSチャンネル「ロッテ歌のアルバム」[サイト]

岩崎宏美ファン熱くなった年
 1985年といえば、岩崎宏美が前年に大手芸能プロダクションから独立、ファンもいろいろ心配して熱くなっていた頃ですし、長いキャリアの中でいろいろなことがあったとは思いますが、翌年に念願だったミュージカル出演が決まったこともあって岩崎宏美本人も充実していた時期の中のひとつではなかったでしょうか?一方で「ザ・ベスト10」のスポットライトには出演を果たしたものの、独立の影響でまだ「夜ヒット」への出演が解禁されていなかった時期、テレビ出演機会も大手プロ所属時代に比べると格段に減ってしまったために、1回1回のテレビ出演で歌にかける気合はまったく違っているように感じました。この時期にリリースされていたシングル「月光」は「のど自慢」などNHKで歌っているのは見たことがありましたが、民放で歌っている映像を見たのは今回がはじめてでした。
 ヘア&メイクもこのころは嶋田ちあきが担当していて芸能界でも実は先端を走っておりましたし、衣装もCM出演の関係で宝石チェーンのタイアップがあったのか無駄に豪華(なんて言っちゃだめか)。私が記憶していた「月光」を歌っている当時の衣装は白基調で金の刺繍をほどこしたものでしたが、今回は黒基調で新鮮でした。「ホワイトクリスマス」を歌ったときのオネイ系のいでたちは当時の岩崎さんの私生活?を髣髴させて、あのゴージャスな毛皮はもしかして私服??なんて思って見てしまいました。

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久保田利伸の「月光」
 深夜に大量オンエアされることでおなじみの宝石チェーンのCMソングに起用されてヒットした両A面「決心/夢狩人」に続いてリリースされたのが「月光」。昨年再発売された「Cinema」のライナーノーツで岩崎宏美自身がコメントしていますが、当初は別の曲が予定されていましたが(おそらくCMソングに使用されていた「慕情」だと思われます)岩崎宏美自身がほれ込んでシングル化したナンバー。
 あまり知られていませんがまだメジャーになる前の久保田利伸の作曲で、バックに彼自身ののりのりのコーラスワークを楽しむこともできます。業界関係者には「久保田利伸すごいぞテープ」というデモテープが出回っていて、次にブレイクする存在としてすでに認識されだしていたのだとか。久保田得意のアーバンソウルを料理した佳曲で、ファンとしては岩崎宏美デビュー当時の「ディスコ歌謡路線」を80年代のベクトルで進化させたらこんなかんじになるのかな?なんて思わずにんまりしてしまう曲調で、久保田利伸も書き溜めてストックしていたナンバーから提供した(田原俊彦の「BAD」のパターン)のではなくて、岩崎宏美が歌うことを前提に書き下ろしたのではないかと妄想が膨らみます。
 岩崎宏美の声も絶好調で無限に出るのではないかというぐらいの力強さを誇ります。今回、「ロッテ歌のアルバム」ではオリジナルカラオケで歌っているためにTBSのおなじみGスタジオにならんだバックバンドの皆様がぼーっとすわってただ彼女が歌っているのを見ているだけなのですが、あまりにも歌がうますぎるため、思わず「口パク?」と疑いたくなってしまいましたが、記憶の中にあるレコーディングバージョンと比べるとまた一段と声ののりがよくて、パワー全開なので「生歌なんだ!」と気づくほど元気いっぱい。彼女が「月光」をどんなに気に入って楽しんで歌っているのかが伝わってきました。実はこのシングルをフォローするアルバム「Cinema」がリリースされたときに、あまりにも「慕情」のできが素晴らしかったため、なんでこっちをシングルにしなかったんだろうなんてもったいなく思ったものですが、本人が気に入ることが第1です。
cinema+9(紙ジャケット仕様)「Cinema」岩崎宏美
「月光」収録。
 アッパージャズファンク調が圧巻な「星に願いを」ではじまり岩崎宏美最高傑作バラード「さよならは2度ベルを鳴らす」で終わる映画をコンセプトにしたエンターテイメント作品。ヒット曲を聞きたいという方にはお薦めしにくいのですが、中期岩崎宏美の充実したボーカルを堪能したいとう方にはまずお薦めしたいアルバムの中の1枚。紙ジャケットCDによるリイシュー盤にはシングル「未来」から「熱帯魚」までのオリジナルカラオケ収録。筒美京平ファンにはこれまたはずせません。「ドリーム」のディスコサウンドの心地よさや、歌番組出演時の生バンドでの再現を考えたとは思えない筒美京平の趣味が炸裂する「霧のめぐり逢い」の疾走感は必聴。 Amazon HMV/試聴ありicon TowerRecord/試聴あり 岩崎宏美 - cinema (Original Track Listing)


元ネタは80年代に栄華を誇ったクィンシー・ジョーンズ?
 後々、この「月光」を聞くたびに、ドリカムがもしこの曲をパフォーマンスしていたとしたらどうなっていただろう…って何回思ったことか。彼らも70年代後半から80年代に隆盛だったいわゆるブラコンを元ネタにして数々のヒット曲を生み出したじゃないですか。だから、岩崎宏美って早すぎた吉田美和だったのかな?なんて、一般的な岩崎宏美のパブリックイメージが歌謡曲のカテゴリーからはずれそうではずれないのを歯がゆく感じていたことも懐かしい思い出です。それぐらい独立前後は急速に歌謡曲からPOPSへと大きく舵を切って今思えば「爆走」していました。
 「月光」のアレンジは奥慶一ですが、元ネタはこれはわかりやすいパティ・オースティンの「Do You Love Me?」でありクリストファー・クロスの「風立ちぬ/Ride Like the Wind」。曲全体の流れは「Do You Love Me?」と一緒にアルバムに収録された「The Genie」の中東っぽさを拝借したのかもと見ておりますが…どうでしょうか?パティのアルバムはクィンシー・ジョーンズのプロデュースで、クリストファー・クロスもクィンシーのレーベルでアレッシーをプロデュースしたことがあるので意外かもしれませんが広義のクィンシーファミリー、あのドナ・サマーの大コーラス隊にも加わっております(でもなぜか「We Are The World」に呼ばれなくて本人ご立腹だったたこともも今は遠い昔)。AORとブラコンは今になって考えてみると敷居はなかったことを実感します。マイケル・ジャクソン好きを公言していた岩崎宏美にとってクィンシーネタ使いは(ネタ元を知っていたかどうかにかかわらず)うれしくてしかたなかったんじゃないかな?
Every Home Should Have One「Every Home Should Have One」Patti Austin
「Do You Love Me?」「The Genie」収録
 パティの代表作もまさかの廃盤ですか。購入した当時は聞き所が難しくてタンスの肥やしになりかけていましたが、ジャズシンガーであるパティがポップクロスオーバーするのにあたってタッグを組む相手はクィンシー以外いなかったというどんぴしゃのマッチングの妙が味わえる好盤。チャカがアリフ・マーディンとともにクロスオーバーしたのと比較して聞いたり、また「スリラー」誕生前夜の音楽シーンを復習するにはかかせない1枚。
Amazon/試聴あり パティ・オースティン

Baby Come to Me and Other HitsBaby Come To Me」Patti Austin
「Do You Love Me?」「The Genie」収録
 廃盤になった「Every Home Should Have One」を再構成してRhinoがリリースした廉価版CD。このお値段なら一家に1枚ですね。
Amazon HMV/試聴ありicon

The Very Best of Christopher Cross「The Very Best of Christopher Cross」Christopher Cross
「風たちぬ/Ride Like the Wind」収録
 ヒットしすぎてしまったために過小評価されてるアーティストの代表格です。クリストファー・クロスの最大の魅力は彼の繊細なハイトーンボイスにあると思われがちですが、実は緻密に計算されたサウンドプロダクションあってこそのヒットだったことを思い出させてくれるベスト盤。
Amazon/試聴あり HMV/試聴ありicon Christopher Cross - The Definitive Christopher Cross TowerRecord/試聴あり


39ボックスもよろしく!
「誕生」「家族」「きょうだい」BOX岩崎宏美  益田宏美時代に自身の出産や子育ての経験を作品作りに反映した3部作がBOXで再発売。私生活の充実振りを反映するかのようにやさしく伸びやかな歌声に心癒されます。「真珠貝の歌」はその後のコンサートでも何度も歌われた彼女のお気に入りの1曲。ボーナストラックを含む3枚組でこのお値段はお徳。
Amazon HMV/試聴ありicon   TowerRecord/試聴あり  


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posted by Alex at 17:00| 大阪 ????| Comment(4) | TrackBack(0) | evergreen (女性ボーカル) | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「月光」大好きなんですよ、私も。FMの"サウンド・コミュニケーション"でも、久保田クンのことはベタほめしてましたよね。
ところで、このクリスマスの特集、生で見ていた記憶があります。無駄にゴージャスな衣装。うけました。たぶん、ディナーショーで使う分を使いまわしたんじゃないかと思いました。

一般的な岩崎宏美のイメージは、完全に火曜サスペンス主題歌路線と、コロッケのものまね・・という今に続くものなんでしょうね。ただ、この年だけは、CMの影響でPOPなイメージも並行してあったかな?
しかし、『戯夜曼』に比べて『Cinema』の売れ行きは悪かったらしく、CITY-POPS路線命のファンとしては、歯がゆい思いをしたものでした。
そうですね、R&B路線の歌姫と称する若手の皆さんには、思い切ってこの時期のヒロリンのアルバム曲からカバーしてもらうと面白いかも。BOAが歌う「月光」というのも有りかもしれませんぜ。
Posted by ギムリン at 2008年06月27日 00:31
ギムリンさん
こんばんは!
「サウンド・コミュニケーション」、日曜日の遅くでしたよね…なかなか起きてるのがつらくて、聞きながら寝てしまってその後の番組の小林克也さんの声で目が覚めるなんてことが多々ありました。テープ等に残してなかったのも残念。あの番組を通じて洋楽の世界が広がって…結果的に熱心な宏美ファンではだんだんとなくなっていたりもしました(苦笑)。
シングルは別にして「夕暮れからひとり」「私的空間」「戯夜曼」「Cinema」の4枚はポップ路線だったと思うんですよ。間にまた「I Won't Break Your Heart」なんてのもあったりしますしね…この頃が一番燃えてました。別に歌謡曲路線も嫌いじゃないんですけどね。デビューから2年とこの5枚の時期は突き抜け感ありすぎて、あんまり好きな言葉じゃないですけど「やばい」。

>>BOAが歌う「月光」
トリビュートアルバムできないかな?時期は違うんだけど浜崎あゆみで「ドリーム」がまじ聞きたかったりします。頭の中で考えれば考えるほど声質がぴったりなんだなこれが(特に「この僕のー好きな人ー」のところ)
Posted by Alex at 2008年06月27日 01:37
ご存知だとは思いますけど、岩崎さん、BSハイビジョンで放送された「シリーズ日本の歌人(うたびと)たち 中山大三郎」にも出てましたね。
「思い出さないで」ともう1曲、歌ってました。
もし見逃されていてもBS-2で再放送するはずです。
Posted by メル at 2008年06月29日 02:21
メルさん
こんにちは!
お知らせありがとうございます。
日本の歌人たちのほうの感想は 「岩崎宏美 19歳と別れる秋に」を見て のほうに少しだけ書かせていただいてます。こちらはアーカイブでなくて最新収録の番組でしたね。
Posted by Alex at 2008年06月29日 14:56
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