2012年01月30日

1976年「Diana Ross」ダイアナ・ロス デラックスバージョンで再発売

レコード制作、映画出演、コンサート、結婚、出産、充実イヤーズのヒット作
 ダイアナ・ロスが1976年にリリースしたその名も「Diana Ross」がモータウンのクラッシックカタログを再発売しているHip-OのMotownセレクト[official site]から来月、未発表バージョンなどを収録した2枚組のデラックス版で再発売されます。1970年のソロ第1弾も「Diana Ross」というセルフタイトルが付けられていましたので、混乱を避けるためか、日本では「愛の流れに」という邦題がつけられていました。

 シュープリームスから独立し1970年のソロデビュー以来、「Ain't No Mountain High Enough」「Touch Me In The Morning」といった大ヒットにも恵まれ、またモータウン版バーブラ・ストライサンドを目指すべくテレビスペシャルでホストを務め、主演映画が制作されそのどれも大当たり、私生活でも結婚、出産を経験して彼女のキャリアのいくつかあるピークの一つを迎えようとしていた70年代中期とあって、「マホガニーのテーマ」「ラブ・ハングオーバー」という2曲の全米ナンバー1ヒットが収録されたこのアルバムはビルボードで第5位まで上昇するヒットを記録しています。

 大変美しいアルバムカバーを飾るダイアナのポートレートですが、あのマイルス・デイビスの名作「Tutu」のアルバムカバー[こちら]は確実にこれ参考にしたのではないでしょうか?


 
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posted by Alex at 23:41| 大阪 ☔| Comment(5) | TrackBack(0) | ダイアナ・ロス | 更新情報をチェックする

2012年01月29日

山下達郎 Performance 2011-2012 1月26日グランキューブ大阪

3年ぶりの大阪
 私にとっての山下達郎さんは「For You」って80年代のアルバム1枚かぎりのおつきあいで、もちろんCMやドラマの主題歌などで声はずっと聞いていたわけですがまさかコンサート行くほどになるとは思ってませんでした。それが去年、JAL機内の特別チャンネルで山下達郎さん自身がDJを務めながら最新アルバム「Ray Of Hope」の紹介をされているのを聞いて「素敵なアルバムだな!」と久しぶりにアルバムを手にして聞いているうちにツアーが始まるというのでこれはぜひとばかりにチケット争奪戦に参加したわけです。大阪や東京の先行抽選はなかなか当たらなくて、最初に手にしたのは11月17日の神戸国際会館のチケット。3階の天井桟敷のような席でしたが、山下達郎さんとバンドのみなさんの素晴らしいパフォーマンスを堪能。3時間半にも及ぶ長時間というショーのボリュームにも圧倒されながらも、心地よい音の流れに身を任せながら、音楽っていいな楽しいなとあらためて思い知らされ、すっかり山下達郎さんのファンになってしまいました。そこから必死になって一般発売日のたびにローソンやe+の端末叩きながら携帯片手にチケットゲットの旅を繰り返しながらようやく次に手にできたのがグランキューブ大阪のチケットでした。達郎さんにとっては実に3年ぶりの大阪でのステージということでした。理由は大阪フェスティバルホールが改築のために閉館となってしまったために手頃なホールが無くなってしまったからということでした。達郎さんクラスになれば十分大阪城ホールや大阪ドームでも集客できるところですが、音楽を聞かせる箱へのこだわりから、全国のホールを小まめに回るというのがこだわりだとステージで何度も話されていました。今回のグランキューブ大阪は残念ながら大阪国際会議場という正式名称からもわかるように音楽のためのホールではなくてコンベンションホールということで、スタッフが避けていたのだということもお話しさらていました。音の響きが悪いのだとか。さらに奥行きがあるので2階席はかなりステージから遠いというのも気にされていました。そんな悪条件もありましたが、達郎さんにとっては大阪が自身がブレイクした地として思いれがあるそうで、3年ぶりに大阪のコンサートとなったそうです。

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posted by Alex at 02:22| 大阪 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | evergreen (音楽全般) | 更新情報をチェックする

2012年01月21日

Deniece vs. Sheena

「My Cherie」覚えていますか?
 シーナ・イーストンのライブの興奮が醒めやらぬ中、シーナのゴージャスな旧譜の数々を毎日聞く日々が続いております。個人的にライブのあとよく聞いているのはジェイ・グレイドンとグレッグ・マティソンの手によるアルバム「秘密/Best Kept Secret」。当時はやりのTOTO/エアプレイ系のキャッチーな音作りが日本でも受けました。CMソングになったアップテンポの「Telefone」[YouTube]、フォスターのキーボードタッチが堪能できる「All Most Over You」[YouTube]、ペイジスの二人のコーラスが秀逸な「Don't Leave Me This Way」[YouTube](ディスコクラシックとは同名異曲ですがそちらもシーナがカバーしているからややこしい)などはなぜAORファンに再評価されないのか不思議なほど高いクオリティ。ジーン・ピットニーやダスティ・スプリングスフィールドの名唱で知られる「Just One Smile」[YouTube]でのシーナの熱いボーカルは彼女の全部のレコーディングの中でNo.1だと私は信じております。
 さて、1980年のデビューからヒット街道を突っ走ってきたシーナの最後のメジャーリリースのアルバム「My Cherie」を覚えている方はいらっしゃいますでしょうか?シーナがプロモーションで来日して「笑っていいとも」なんかに出演した記憶もあるのですが、残念ながらこのアルバムはヒットにつながらず、以後、ヒットシーンから遠ざかってしまうことになるわけですが、このアルバムも決して悪くない。収録曲を振り返ってみるとナーラダ・マイケル・ウォルデンのプロダクションの「’Till Death Do Us Part」は当時注目されていた女流ソングライター、アントニーナ・アルマトの手によるどこかマライア・キャリー風。テイラー・デインの制作チームによる「Flower In The Rain」もきらきら輝くナンバー。デビュー当時のプロデューサーであるクリストファー・ニールとのコンビを復活させた「All I Ask Of You」(「オペラ座の怪人」とは同名異曲)と「Next To You」は久々にイギリスに里帰りしてのレコーディングで軽やかなポップチューン、当時すでにスーパープロデューサーだったデヴィッド・フォスターにおそらく大金を積んで制作された「You've Learned Live Without You」はダイアン・ウォーレンの書き下ろしと言う念の入れようです。もう1曲のフォスタープロダクションのチューンがカバーになったのは製作費の都合かな。でもその「Crazy Love」の情熱的なシーナのボーカルもなかなか。バリー・マニロウも取り上げた可憐に咲くミニバラのような「Please Don't Be Scared」のスタンダード的アレンジも忘れ難い。さらに日本国内盤には日本のテレビ番組用に製作された上田知華との共作曲「愛はミラクル/The Miracle Of Love」も収録されているというバラエティーに富んだ構成。アルバムの肌触りはEMIアメリカの消滅で日本でのリリースのみとなってしまう憂き目に合うもファンの間で人気が高く、私もシーナ・イーストンのアルバムとしては一番好きな1987年の「No Sound But a Heart」に近いものがあり、リリース当時はよく聞いたものです。でも売れなかった。振り返ってみると、この辺りから自分の好みとビルボードチャートとの乖離を意識するようになり再発盤の世界へ逃げ込むようになっていったような気がします。

先行シングル「My Cherie」に?の嵐
 内容の充実ぶりに反してアルバムがこけた最大の要因は先行シングル「My Cherie」[YouTube]がマーケットからリアクションを得られなかったこと。個人的にもアルバムの中で唯一とらえどころがなく中途半端なダンスチューンが先行シングルになったのか納得がいきませんでした。新しく台頭してきたセリーヌ・ディオンやマライア・キャリーがアルバムから大きなバラードを堂々とカットして大ヒットを手にしていた時代ですから、シーナにもバラードで勝負して欲しかったですね。残念ながらシーナにはバラードでのビッグヒットが映画がらみの「For Your Eyes Only」のみでレコード会社的には信頼できず、ダンスチャートならある程度宣伝費でリアクションを買える部分も期待しての先行シングルというのは理解できなくもないところですyが…同様にアメリカのチャートで低迷していたダイアナ・ロスも日本やイギリスでバラードのビッグヒットを飛ばしながらアメリカでは何故か弱気にダンスナンバーから切ってはこけ切ってはこけしていたこともあって歯がゆさ倍増でございました。中古CD屋さんでは不本意ながら100円ワゴンセールに出されていたりするほど比較的入手しやすいですので一度お手に取っていただけましたら幸いです。

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posted by Alex at 17:05| 大阪 | Comment(2) | TrackBack(0) | evergreen (女性ボーカル) | 更新情報をチェックする

2012年01月18日

シーナ・イーストン ビルボードライブ東京&大阪

シーナ・イーストン / Sheena Easton(Vocals)
フィリップ・イングラム / Phillip Ingram(Background Vocals)
ダン・エリス / Dan Ellis(Keyboards)
ロバート・ストーン / Robert Stone(Saxophone/Flute)
デイヴ・ハート / Dave Hart(Guitar)
アール・キャンベル / Earl Campbell(Drums)

シーナ・イーストン、なんちゃって追っかけ記?
 もう1年半前になるのかな?シーナ・イーストンのライブを初めてビルボードライブ大阪で観たのは。病気もして震災もあったのでずいぶん昔のように感じますが、またシーナが来ると言うので、ビルボードライブ大阪を予約していたらひょんなことから東京の招待券もいただけることになったので急遽東京行きを手配してなんちゃって追っかけ状態にいろいろハプニングがあって楽しい珍道中となりました。

東京 14日セカンドステージ -風邪風邪風邪風邪-
 実は幕の内が明けたころから風邪で鼻水と咳がとんでもないことになり、3連休は完全に寝込んでいたので、東京までのこのこ出て行ってまたぶり返したりしないかとひやひやしながらも、14日土曜日に機上の人となり出立。ホテルにチェックインしてからも熱っぽかったのでお友達に会って新年のご挨拶もしたかったのですが、キャンセルして一度仮眠をとって、体力を回復させてから張り切ってビルボードライブ東京があるTOKYOミッドタウンへ。東京ってあっちこっちに再開発地区があってわけわかんないですね。セカンドステージの集合時間より早めにと地下鉄に乗ったものの駅に着いてミッドタウンに入ってから迷い込む始末。案内嬢を捕まえて「ビルボードライブ東京はどちら?」と聞いてやっと到着。待ち合わせ場所が地下街の吹きさらしというビルボード大阪とは違い、ちゃんと待合室まである素敵な玄関前で招待券を下さる方とも無事出会え風邪のうっとうしさも吹っ飛んですっかり気持ちはライブへ高鳴ります。その方は前日もいらっしゃっていたので前日の情報を仕入れると前回の来日とはセットリストが変わっていてプリンスメドレーなどは無かったのだとか。これは新しいショーが見られるのかな?とますます期待に胸が膨らみました。
 会場に入ると「綺麗」。スカパー!の生中継で知っていたつもりでしたが、ステージの後ろがガラス張りになっていて、六本木一丁目の泉ガーデンタワーになるのかな?夜空にそびえる摩天楼が見えてロケーションは最高。チケットいただいた方とは整理番号が離れていたので座席ではおひとり様でしたが、ステージかぶりつき周辺はシーナの長年のファンと思われるおひとり様男性の姿も目立ち、特に孤独感を覚えることもなくノンアルコールビールにサンドウィッチをつまみながら開演を待ちました…ステージ後ろの大きな窓にカーテンがかかるといよいよスタート。1曲目はモータウンクラシックの「How Sweet It Is」…と思ったらあれ?シーナの声がガサガサ、1曲目が終わると「ごめんなさい、昨日からひどい風邪をひいてしまって、普段はもっとうまく歌えるのだけど」と謝罪の言葉が「ベストはつくすから許してね」と。あらーシーナもお風邪だったんです。

温かい観客に見守られて東京の千穐楽は終了
 自分はシーナのファンであるので、風邪なのに頑張ってステージに立ってくれてありがとう!って感激だったわけですが、厳しいステージではありました。ところどころせき込むし、途中で歌うのをバックコーラスやサックスソロに任せたりするところも多く、最後の「モダン・ガール」などはほとんど観客とサックスのロブが歌っていたかな(苦笑)。それでもバラードでは一生懸命喉にひっかかる音を回避しながら丁寧に歌っていたのですっかり堪能。セットリストも前日よりかなり入れ替えたみたいでプリンスメドレーが復活。プリンスメドレーはバックコーラスのフリップ・イングラム(元スイッチ)の力を借りられるからシーナの喉への負担を楽にする意図があったのかも。終演後、先ほどの方とお話ししてみると前日歌った曲はかなりすっとばしたとのことでした。それでも大阪公演の感想で書きますがあの曲とあの曲があったので私は大感激でした!観客ののりもよく、プリンスメドレーや「モーニング・トレイン」では1階はみなスタンディング、お約束の「テレフォン」の大合唱も楽しかったです。温かい観客の拍手に「同情するなら金をくれ!」とはもちろん言わずに「私を気の毒に思ってくださって拍手を下さっているのは分かっています。感謝しています。」と繰り返しお礼を言いながらシーナはステージを降りて行きました。無事、2日間の東京公演は千穐楽を迎えました。

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posted by Alex at 12:46| 大阪 ☀| Comment(2) | TrackBack(0) | evergreen (女性ボーカル) | 更新情報をチェックする