2011年01月28日

ヨーロッパ選手権 男子シングルを見ながら

新時代到来?
 ヨーロッパ選手権、男子シングルSP、盛り上がりましたね。ヨーロッパだけじゃなく男子シングルはバンクーバー五輪で引退かと思われていたスケーターが何人か残ったことによって、成長著しい若いスケーターも加わってますます層が厚くなり、ますます熱いカテゴリーとなってまいりました。
 ベテラン勢にミスが出てしまったこともあって上位に若い選手が名前を連ねるという途中経過を見ながら、「世代交代?」なんて言葉も心をよぎったわけですが、世代交代と言えば、まだ映像では見てないのですが、まったくフィギュアスケートの情報を収集してもないのに耳に入ってくるカナダ選手権のパトリック・チャン選手の噂。すごかったらしいですね。ヨーロッパ選手権を見た興奮がなかなか醒めなかったので、思わずツイッターで深夜まで盛り上がってしまいましたが、「そっかパトリック・チャン選手が新時代を切り開いていく選手になるのか」なんて驚きが隠せなかったりします。 俗にヤグプル対決と言われたソルトレーク五輪の前後の頃、ヤグディン選手、プルシェンコ選手の両巨頭が君臨し、本田武史選手も試合で3回の4回転を成功させたり、ゲーブル選手が2種類の4回転を成功させたりと4回転がなければ男子シングルじゃないと感じさせた時代のあと、それに冷や水を浴びせるような新ルール(もうすでに「新」ではないですね)が到来しました。勝ちにこだわるなら高難度のジャンプを入れることよりもプログラムの内容を濃くしたほうがむしろ良いのではといった風潮の中、女子シングルがなんとなくみんな似たり寄ったりの構成になった中で、しかし、個性派が多い男子シングルではそれでも4回転に挑戦し続けるスケーターとそうでなく総合力で勝負するスケーターとの対決軸が生まれ、才能あふれるスケーターたちが次々と登場して、確かにバンクーバー五輪まで楽しませてもらいました。それでも、古い人間と言われるとそれまでなんですが、どこかにヤグプル時代にはあった何かが欠けてるような物足りなさもあったんですよ。それが、チャン選手がガンガン4回転に挑戦し、試合で次々と成功させていると聞くと、あの密度の濃いプログラムでそれができるスケーターがついに登場したかとわくわくさせられ、これに小塚選手あたりが刺激を受けて追随することになるといよいよ新時代到来!なんて前のめりになってしまったわけです。
 もちろん高橋大輔選手やベルネル選手、アボット選手にその可能性を感じたことはたびたびありました(もちろんジュベール選手のプログラムが濃くなっていくいう逆側からのアプローチへの期待もありました)...がご存知のように怪我があったり、ここぞというところで大きく崩れたりで、プログラムの密度を濃くしながらジャンプをソルトレーク五輪の頃のような構成で破たんなく滑りきるのは無理なのかな?とその難しさを痛感していたときのチャン選手の確変。もちろんまだ一番条件の良い国内選手権でのことですから先走るのにもほどがあるとおしかりを受けるかもしれません。こんな例えが許されるかどうかわかりませんが竜崎麗華、緑川蘭子の下から出てきた岡ひろみ?そんな衝撃でありさみしさもありなスケート三昧の週末へ突入でございます。
 そんなことを考えながらも、ヨーロッパ選手権ではケヴィン・ヴァンデル・ペレン選手を全米選手権ではライアン・ブラッドリー選手を一番応援したりしてるから不思議なものです。